<白蛇村の白蛇の伝説>
・・・ 白蛇村にはこんな伝説が残っているという ・・・
昔白蛇村はとても貧しい村だった。
水に恵まれず作物もろくに育たない不毛の地だった。ある日、村長の息子の若妻が白蛇に巻き付かれる不思議な夢を見た。白蛇は若妻にこんなことを言っていた。
「女よ、よく聞くがいい。裏の古い社の大きな石の下を掘れば清水が滾々と湧き出る。その水で米を作り酒を造れば村は大いに栄えるだろう。だが忘れるな!そこに邪な心あらば必ず天罰が下る・・・!!」
次の日、家の者は若妻の夢のお告げ通り大きな石の下を掘った。すると白く泡立った水がまるで乾いた大地を白蛇様が這いながら潤していくかのように出てきた。人々は感謝の気持ちで社を建て白蛇を神として祀った。
その後村人は白蛇様の言う通りその水で米を作って酒を造り村は大いに栄えた…。
<行くことになった経緯>
そもそもなぜ主人公の金田一と美雪が白蛇村に行くことになったのかというと、
「『裏社会の殺人犯』…『モグリの医者を殺したヤクザまがいの男』が白蛇村に隠れている」
という情報を得た剣持警部の頼みがきっかけ。
白蛇村は酒造と秘湯で有名な場所で、剣持警部は前に行ったことがあるので極秘捜査しているという。
(ちなみに金田一は、剣持警部に連れてってと冗談まじりで言ったが、まさか本当に連れてってくれるとは思ってはいなかったらしい。)
そして、事件の舞台となる白神屋白蛇酒造は江戸時代の建物をほうふつとさせるところ。
ちなみに金田一、美雪、剣持警部の3人が泊まる所は、白蛇旅館。
(今回の事件の登場人物)
・【姫小路鏡花(ひめのこうじきょうか)(42)】
白蛇旅館の女将。
・【姫小路蒼葉(ひめのこうじあおば)(17)】
鏡花の娘。金田一達の部屋の案内をしていた17歳の少女。
剣持警部が警察手帳を見せると目の色が変わってキラキラしていた。
よく喋るけど、秘密に関しては口堅い。
「白蛇酒造に妙な男がやってきた」ということを剣持警部に教えていた。
蒼葉の話によると、その男は自分を「5年前に火事で死んだと思われてた白神家の次男」と言っていたが、
「顔にひどい火傷がある」と言い真っ白な頭巾をかぶっており、火事で喉をやられて声も変わっているというので
次男が本人か別人かはわからないという。
・【鷺森弦(さぎもりげん)(29)】
白神屋白蛇酒造杜氏見習い。
白蛇酒造見学者の案内をしていたメガネの男性。
白蛇村の湧き水は白く濁っているように見えるが汲むと透明になるということを金田一達に教えていた。
・【白神左紺(しらかみさこん)(38)】
白神屋白蛇酒造杜氏。
白蛇村の湧き水が水を落とすと、まるで白蛇のように流れるのを金田一達に見せていた。
白神屋白蛇酒造の跡取り息子。
・【黒鷹銀三(くろたかぎんぞう)(52)】
白神屋白蛇酒造社員。
醸造用の蔵の鍵を持っている人。
だが金田一達がやってきた時には、鍵は持っていなかった。
・【白神音松(しらかみおとまつ)(65)】
白神屋白蛇酒造社長。
前述の黒鷹と同様、醸造用の蔵の鍵を持っている人。
白神家の次男・白神蓮月を紹介していた。
・【白神蓮月(しらかみれんげつ)】
音松が紹介していた音松の次男。
白頭巾をかぶっていて本当に本人なのかは今のところ不明。
金田一と剣持警部と美雪が白蛇村にやってきた目的に関わる重要な人物ゆえ、金田一は警戒していた。
<感想>
前回の金田一から2カ月経ちましたね。
金田一の原作をずっと楽しみにしてました。
今回の金田一は「白蛇蔵殺人事件」。
今回の舞台が酒を造る酒造なんだって。
移動途中で、
白蛇村の伝説を「実に興味深い」と言っていた金田一だけど、
興味深いと言っていたのは…
…「特に若妻と白蛇のからみの辺り」とのこと、って感じるのは金田一らしいし、
あと金田一にガイドブックの角で笑顔で頭を叩く美雪もある意味凄い。
酒造の見学で防塵服を着ている金田一達が、なんか新鮮。
金田一と美雪の2人は髪が長いから、帽子で髪を隠すとなんかちょっと面白い。(=⌒▽⌒=)
あと蒼葉ちゃん、今時の子って感じがしていいなって思う。
でもよく喋るけど、秘密に関しては口堅いっていうのは、個人的にちょっと信用しづらい・・・かな?(^▽^;)
そして気になったのは白神蓮月という謎の男。
明らかに「犬神家の一族」のスケキヨをほうふつとさせる感じ。
絶対何か隠しているという感じがしてならないんですけど。(-。-;)
次回でどんな展開になるのか?
早くも事件が発生してしまうのか?
でもできれば犬神家みたいな事にだけはならないで・・・(-。-;)