それは、病気のナミ(仮)を病院に連れていった時のことです
このブログの”病気の猫の捕獲例1/12~8/12”のナミ。保護したナミは、口内炎の他にも大きな病気を持っていました。
保護後の検査の結果、異常な数値が見つかったのです。そんなナミでも、Dさんは新しい名前を付け、病気に対応した餌やりを続けていました。すごく愛情を持って接しています。
ある日、ナミを引き取ったDさんから「ご飯を食べなくなった」と聞きました。ナミは少しだけは猫部屋に慣れたそうですが、相変わらず触る事すら出来ず、人気があるとキャットタワーに引きこもってしまいます。
私も長く関わった猫です。引き取ったからと言って、「あとは自分で頑張って下さいね」という訳にはいきません。
控えめなDさんの性格を知っていますから、「遠慮しないで、私を使って下さい」と何度も伝えていました。病院に連れて行きたくても、触れないからキャリーに入れる事が出来ないのです。
私は解決したい事案があると、過去の経験則をサーチして、それでも見つからなければ、一度頭の中に落とし込みます。そのうち、いいアイデアが浮かぶ。大体の事はそれで乗り切って来ました。
そこで、私は逆転の発想を思い付き、「この方法なら、キャリーに入れずに、すぐに病院に連れて行けます」と伝えていました。それでも、Dさんはタワーはナミの安心できる場所なので、私のアイデアには躊躇していました。
しかし、今回は状況が違います。「車を出せるので、困ったら遠慮せずに連絡を下さい」と再度伝えました。
翌日、Dさんから電話があり、やはり「タワーのボックスから出て来ず、キャリーに入れられない」というので、すぐにDさん宅に向かいました。
私は必要な物をイメージしていたので、すぐに準備が出来ました。
その方法は、キャットタワーを分解して、ナミが入っているボックスだけをトリカルネットでぐるっと囲み、結束バンドで固定。その上から洗濯ネットを被せて、大きな段ボールに入れて、そのまま病院へ運ぶ…というアイデアです。
多分、朝から何時間もキャリーに入れようとしていたのだと思います。部屋に入ると、ボックスの穴にキャリーの口を押し付けた状態でした。
私はイメージ通りに、の作業を手早く行い、5分程で段ボール箱に入れ、動物病院病院へ向かいました。
検査の結果、病状は悪く、即時入院させて治療と経過を見ることになりました。
その待ち時間に出会った人を書こうと思います。
ずっと、母と子だと思っていましたが、もしかすると大きくなれた・大きくなれなかった兄弟猫だったのかも知れません。今では別々とはなりましたが、お互いに家猫に転職して暮らしています。