無駄VS経験 絶対に負けられない戦い
ナミの病状から、捕獲準備の段階に入りました。捕獲器を2台に増やしてみることにしました。すると家内が「2台置いたって無駄だよ。意味がない}と言い始めました。私は2台並べたらどうなるのか、新しい可能性が出るかも知れないので、確認したかったのです。
動物を保護しようと参考にされる方が読んでいたら、この違いを認識して欲しいのです。迷子猫捜しも同じですが、最初から「こうなるに決まっている」と考えるのは、思い込みです。相手は動物です。どういう行動を取るかは猫次第。「何か新しいヒントがあるかも知れない」と思って、2台、並列置きを実行しました。「やりたいんだったら、好きにすれば」家内はそう言いました。
カメラの録画をチェックすると、親子はどちらの捕獲器にも出入りするのが分かりました。どちらか気に入った捕獲器に入るという感じはなく、気分で出入りしていて、寒さが要因でしょうけど、無理やり一つの捕獲器内でくっつく”荒技”も見られました。
もちろん、捕獲時に閉まる扉は、閉まらないように固定しています。
捕獲器を怖がらなくさせる、慣らしを行います。足踏み式のままでは、2匹同時捕獲は無理と分かりました。これは予想通りです。
でも、これをやってみた事で「足踏み式以外の方法で、2台の捕獲器の扉を同時に閉めるにはどうしたらよいか」と考え、おそらく日本では初めてでどこの家庭にもある、ある物を使ったアナログな閉鎖方式を思い付くきっかけになったのです。
その方法なら、ほぼ同時に扉を閉める事が出来るので、少しだけ2匹同時捕獲も頭の中にありました。個々に捕獲器に入る事もあったからです。でも、100%確実かというと、ちょっと疑問があります。0コンマ何秒かの誤差が出るかも知れません。それで、捕獲器は結局一つにしました。
これを”結局、2台置きは無駄だった”と思うでしょうか私の考えではこれは無駄ではなく、経験として蓄積されます。
この扉を閉める方法は、現在の飼い猫 ブラン一家をTNRする時に用いた方法の応用です。私が持っている捕獲器は、およそ4kg位の動物が踏まないと、扉は閉まらないのです。当時、ブランと兄弟は3kgはありませんでした。
それで、構造を見て板を踏まなくても閉まるように考え、ある工夫をして扉を閉めて捕獲しました。当時は、母猫の教育で警戒心が強く、まだまだ触れず、手でキャリーに入れる事は出来なかったからです。
何かをしていて行き詰った時に「あっ、前にあった事はこれを解決するための経験だったんだ」と気付いた事はありませんか
私は、たまにあります。だから、いろいろ試してみたい。引き出しを多く持てば、いざという時に役立ちます。
今回も、まさしくそれでした
「そんなの無駄だ」と最初から決めてしまったら、可能性はそこで終わり。余程の危険やリスクがなければ、条件次第でやった方がいいと、私は思います。でも、何でもやみくもにやればいいというものでもない。分からなければ、分かりそうな人にアドバイスを求める。
迷子猫探しのブログでも、こんな事を書いたのを思い出しました。
家内が「ブランは頭がいいから、元の家に帰ろうとしたに違いない」と言い張ったのを、思い出しました。結果はどうだったでしょう
思わぬ所で過去の経験が役立つ。”猫の脱走防止柵をDIYで作った”シリーズは、そういった私の経験が詰め込まれた例です。
そして、”成功”に向けて、再び”天の采配”を感じる事がありました。
後に触れたいと思います。
およそ7年前に、触れないブラン(仮)一家をTNRするために、捕獲器に”ある工夫”をして、捕獲した直後の写真。一家3匹をTNRし、後に懐いた兄弟2匹を引き取り、飼う事になりました。
その経験が活かされました。