8月某日、『クビアカツヤカミキリ』の捕獲イベントに参加した。

 

 サクラやももなど、バラ科樹木に寄生する外来のカミキリムシ。日本では2012年に愛知県で最初の被害が確認されてから、2023年1月時点で13都府県に侵入。各地で大きな被害をもたらしており、特定外来生物に指定されている。

 

 『クビアカツヤカミキリ』の存在を知ってから、近くの学校や公園にあるサクラの木を注意深くみるようにはなっていたけど、

 

 「捕獲」という目的をもって参加したイベントということもあり、ことさら気合いを入れまじまじとサクラの木をみつめた。

 

 痛々しい木がとても多い。

 

 樹皮は幹から浮き上がり、少し力を入れただけでパリっと剥がれ落ちそうだし、枝分かれする幹の根元の部分には、クビアカの幼虫が食い散らかしたフラス(幼虫の糞と木くずが混ざったもの)が溜まっている。

 

 そして

 

 視界を上部に移すと、ほとんどもう葉が無い。本来ならまだまだ緑の葉で覆われている時期なのに...

 

 よりヒドイ状態の個体はすでに全体が枯れ木となり、倒木するか伐採されるのを待つしかないといった状態だ。

 

 「みんな(枯れてるとこは)見ないんですよ。花が咲いてる枝のほうを見て、キレイだねって言って」

 

 主催者の一言に深くうなづいてしまう。

 

 サクラは当たり前にそこに在って、春になれば毎年咲くものだと思っている。

 

 自分たちの生活も、なんとなく同じことが繰り返され、一見平和な毎日が続いていくと思っている。

 

 時折、悲惨なニュースが目に飛び込んできても

 見たくないものは見ないし、

 聞きたくないものは聞かない。

 

 

 農林水産省のホームページによると日本の『ソメイヨシノ』は明治以降に全国で植樹が始まったものとのこと。サクラのような長命の樹木には寿命という概念はないらしいが、樹齢は相当なものだろう。

 

 高齢化したサクラ

 高齢化した日本

 

 『クビアカツヤカミキリ』はそんな年老いた木を狙う。そして内部から食い荒らされ、気付いたときには再起不能になっている。

 

 

 今ならまだ間に合うのだろうか?

 『クビアカツヤカミキリ』が見つかっていない地域もある。

 他の県を参考に、徹底した対策を行うこともできるはず..

 

 問題に気付いて、行動することはできるはず。

 

 

 この日、残念ながら『クビアカツヤカミキリ』は見つからず捕獲はできなかった。

 6月~8月が活動期とのことだったけど、タイミングを逃してしまったのかもしれない。

 

 でも、今後も戦いは続く。

 

 

 わたしは、満開のサクラを見て「キレイだ」と思う春の日を失くしたくないと思う。サクラが安心して、花を咲かせられる環境を守りたい。

 

 サクラが日本を象徴するものの一つなら、

 それを守っていくことはとても意味のあることのように思う。

 

 

 身近なこと

 できることから、関わっていこう。