びしょ濡れの濡れ衣
これは今までで一番の濡れ衣を着せられた話です。
それは僕が中学三年生の昼休みに試着しました。
僕達は食後の談笑を楽しんでいると、教室の入り口から鬼の形相をした血色の無い女教師が僕めがけて突っ込んでくるではありませんか!
そして僕の目の前に立つとその青鬼は
「おぉい!分かってんだぞ!お前がやったてことは!!」
僕は一体何をへたこいたんだと思いながら、しかし余計な事を言って墓穴を掘りたくはありません。
とりあえず、とぼけます。
僕のあまりのとぼけっぷりに腹が立ったらしく、赤鬼に変身してしまいました。
返信しても無駄です。僕は何もやってないのですから、しかしまだ、僕が何をしでかしたのか聞いてません。
改めて僕が何をしたのか聞いてみると、
「お前!教師の窓から通行人めがけて消しゴムを投げていただろう!」
と閻魔様はおっしゃいました。
一体どうやって、教室の廊下側にいる僕が窓から何の罪も無い通行人に消しゴムを投げることが出来る
でしょうか。
僕はその容疑を否認し続けます。しかし全く信じようとしません。一体この方は何の根拠があってそこまで
自信を持って僕を犯人と決め付けているのか不思議でしょうがありませんでした。
けどそんな自信をもったところで僕はやっていないので、確信に変えてあげることは出来ません。
否認し続ける僕に観念したのか、いやらしい捨て台詞を吐いて教室を出て行ってしまいました。
閻魔様が教室を出て行く確認すると仲の良い友達が近づいてきて、あごが外れんばかりに大爆笑をしており
ます。確かに完全にギャグです。
しかしその友達が笑っている理由は別のところにありました。
なんと彼が通行人めがけて消しゴムを投げていた真犯人だったらしく、それで大爆笑をしていたのです。
急に腹が立ってきました。なぜ僕がコイツの変わりにクズ人間扱いされなければいけないのか!
この怒りの炎を彼はジュース1本で鎮火させてしまいました。ちっちゃな炎です。
その後、散々僕を罵った女教師は100万ドルの笑顔で僕に謝ってくれました。
人に怒る前には必ず事実確認をしてから怒るようにしましょう。
~Fin~