今日は、サービス残業の残業代請求についての裁判例を紹介しています(つづき)。
3 争点
(1)原告の労働時間数
(ア)平成一三年一一月二三日、二四日、二五日、同一四年一月二七日、六月三〇日、八月二五日、三一日、九月二一日、同一五年六月一五日につき、代務員が派遣されて原告が休日を取得したか。
(イ)所定の時間外業務等、決まって時間外に従事した業務の内容と、これら及び所定労働時間にはさまれた現実には労働に従事していない、いわゆる不活動時間(以下「本件不活動時間」ともいう)の労働時間性
(2)一部弁済の有無(約定書に基づく六四万二二六一円の支払の趣旨)
(3)賃確法六条一項の適用の可否
(4)付加金支払義務の有無
4 当事者の主張の要旨
(1)争点(1)(原告の労働時間数)について
(ア)同(ア)(休日の取得)について
(原告の主張)
 いずれの日にも日勤代務員の派遣はなく、原告が午前八時三〇分から午後五時三〇分まで勤務した。
(被告の主張)
 いずれの日にも日勤代務員を派遣し、午前八時三〇分から午後五時三〇分まで勤務させた。派遣した代務員は次のとおりである。
 平成一三年一一月二三日、二四日、二五日、同一四年一月二七日、六月三〇日、八月二五日につき、C
 同一四年八月三一日、九月二一日、同一五年六月一五日につき、E
(イ)同(イ)(所定の時間外業務等の内容と本件不活動時間の労働時間性)について
(原告の主張)
 以下のとおり、本件不活動時間も労働時間に該当するから、別紙四(1)(略)記載の所定の時間外業務の始まりから終わりまでの時間から休憩時間九〇分を差し引いた全ての時間が労働時間である。これによる時間は前記2(6)のとおりである(なお、別紙二(2)(略)の記載のうち平成一四年六月二八日、八月二四日、九月七日、平成一五年四月一二日、四月二〇日及び六月七日については、原告が日勤の代務員派遣があり休日を取得したことを認めているので、午前八時三〇分から午後五時三〇分までの休憩時間を含む時間帯を除外することになる。また、一部の日について、「始」欄に本件不活動時間の始まり(所定の時間外業務の開始)以前の時間を記載するなどしているが、請求原因は本件不活動時間が労働時間であるというものである)。
(a)所定の時間外業務等、決まって時間外に従事した業務について
 原告は、被告から書面(書証略)等で所定の時間外業務等に従事するように指示され、原告の勤務日には制服を着用した上別紙四(1)(略)のとおり業務に指示した。このように、所定労働時間の前後に使用者から指示された業務を行わなければならないときは、この間は、次の業務を行うため職場での滞留を命じられたのと同視し、使用者の指示命令下にあると認めるべきである。
 以下のとおり、上記所定の時間外業務等は被告の指示による業務である。
〔1〕BS名古屋の休業日の最終巡回は、平成一三年一一月二三日、Cから行うよう指示された。
〔2〕清掃作業については、それが本来は管理補助員の業務であったとしても、管理人は管理補助員と協力して業務を行うことが予定されており、管理人が管理補助員の業務を行った場合も労働時間にあたる。
〔3〕所定労働時間内に行うことを予定された業務(以下「通常業務」という)である荷物の受取りは、所定労働時間以前の午前八時ころから荷物が到着するため、これに対応しなければならなかった。
〔4〕通常業務である荷物の伝票を整理し、大学ノートに記入する業務は、荷物の発着処理及び整理、館内巡回及び蛍光灯取替等、他の通常業務が多忙であるほか、BS名古屋社員から指示される仕事もしなければならず、所定労働時間内にはできなかった。なお、BS名古屋社員から指示される仕事について、原告は、BS名古屋ビルで働き、所定のもの以外は客先と打ち合わせ適宜実施するよう指示され、管理人日誌もBS名古屋に提出することになっていたなど、被告からこれに従うように指示されていたと認められるから、原告の業務である。
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