5月16~18日にかけて、八丈島遠征に行ってきました。
忘れない内に記録に残しておきたいと思います。

◆八丈島について
東京都心から南へ約287km、羽田空港から飛行機で約55分、フェリーの場合は竹芝から約10時間。
伊豆諸島の中でも南部に位置する八丈島は、ひょうたん型の地形が特徴的な活火山島。
地理: 八丈富士(標高854m)と三原山(標高700m)という2つの山が合体した火山島。
気候: 「常春の島」と呼ばれるほど温暖で湿潤。年間を通して雨が多く、その豊かな自然が独自の生態系を育む。
景観: 独特の透明度を誇る「八丈ブルー」の海、亜熱帯植物が茂る森、切り立った溶岩海岸など、ダイナミックな自然が魅力。
▼宿、食事など
観光地として有名なため、ホテル、民宿等が充実。
今回は通常の宿が取れなかったため、カプセルホテルを選択。
食事については本土と比べると苦戦する場合があり、特にランチタイムを逃すと食べられないことも・・・
採集場所と都市部は車で15分くらいなので合間に食べに行くようにしましょう。
またコンビニは存在しないため、日常の買い出しは「八丈ストア」や「スーパーあさぬま」等を利用することになる。

(今回事あるごとに利用した八丈ストア)

島寿司が美味しすぎて毎日2食ぐらい食べてしまった
▼クワガタ採集について
八丈島のクワガタは、本土とは異なる独自の進化を遂げた種が多い。
本土在来のチビクワガタを除くと以下4種が生息。
・ハチジョウヒラタクワガタ(Dorcus titanus hachijoensis)*環境省レッドデータ絶滅危惧Ⅱ類
・ハチジョウノコギリクワガタ(Prosopocoilus hachijoensis)*環境省レッドデータ絶滅危惧Ⅱ類
・ハチジョウコクワガタ(Dorcus rectus miekoae)
・ハチジョウネブトクワガタ(Aegus laevicollis fujitai)
今回の目当ては固有種のハチジョウノコギリ、ハチジョウヒラタの2種になります。
事前知識としてはBEKUWA15号(2005年)と月刊むし328号(1998年)、340号(1999年)の記載情報のみです。
・・・いずれも20年以上前の情報ですが、ポイントの推測をする上でとても参考になりました。
~Day1~ 5月16日
さて、まずはどのようにして今回八丈島に向かったのか、ですが
往路は竹芝からのフェリーを利用しました。
竹芝→八丈島は1日1回、22時30分出航の便があり、途中三宅島、御蔵島を経由して八丈島に寄港後、折り返して竹芝に戻ります。

(乗船した橘丸)
今回、特2等の客室を利用しましたが、2段ベットだったのもありそこそこ快適な船旅でした。
ただ、御蔵島を過ぎたあたりから揺れがかなり強くなり、立つのはおろか、座っていても少しきつかったので到着するギリギリまで寝転がっていました。
グレードが一つ落ちる2等になると快適性が格段に落ちるとのことでしたので、今後行かれる方は特2等以上をお勧めします。
(2等→特2等はそこまで大幅に金額が変わるものではないので、無理してケチる必要はないと思います・・・)
到着後、予約していたレンタカー屋さんが港まで迎えに来てくれていたので手続きだけ済ませ、早速予めピックアップしていたポイントへ。
採集に関しては材起こし(もしくは石起こし)で行います。
早速見つけた石を起こしてみると・・・

出ました、アマミサソリモドキ(通称ビネガロン)です。
初めて見たときは少し感動しましたが、とにかく数が多いので嫌になりました・・・
石を起こせばサソリモドキ、材を起こしても何も出てこないので
辺りにあった手でも崩せそうな材を割ってみると

クワガタの幼虫とご対面。恐らくコクワですが。。。

案の定、♀のハチジョウコクワが出てきました。
コクワとはいえ、八丈島亜種なのでもちろんお持ち帰り。
この後に幼虫を5頭ほど追加して終了。

付近からはアマミコカブトも出てきました。
サソリモドキと同じく奄美大島原産種ですね。
日中は結果が振るわず、休憩も兼ねて温泉へ。
八丈島は湯めぐりができることでも有名で、町運営の温泉であればおおよそ300円~500円で入浴できます。
タオルがない場合は300円で販売してもらえる(しかも八丈島デザイン!)のでおススメです。
日没後、林道を散策してみることに。
やはり日中よりも虫の数自体は増えているのですが、サツマゴキブリやゴミムシばかり・・・半ば諦めかけていたそのとき

なんと路上を歩くハチジョウノコギリクワガタの♀に遭遇することができました!
地上歩行性の虫だと頭に入れてはいたのですが、本当に道路上をテクテク歩いているとは・・・
本土でばかり採集している自分としては軽くカルチャーショックを受けました。
その後、追加はなく1日目は終了しました。
念願のハチジョウノコギリを拾えてホクホクな気持ちで眠りにつきました。
~Day2~ 5月17日
2日目は少しポイントを変えて散策することに。
この判断が今回の採集結果を大きく変えることになります。
日中は1日目と同じく材起こしをメインで行いました。
ただ転がっているものではなく、なるべく根元が深く埋まっているものを優先的に起こすやり方にしてみました。


序盤は安定のコクワキャッチ!
♂の成虫もゲットすることができました。赤みが強く、とても美しいです。

そして下部3/1ほどが土中に埋まった材を起こしてみると・・・

!!??
まさかのハチジョウヒラタ(A型)をゲットすることができました。

先導してくれる知り合いもおらず、本の知識のみで単身乗り込む形となったため
B型はおろかヒラタは捕まえられないだろう・・・と思っていたので嬉しい誤算です。
周りを徹底的に確認したのですが、この個体以外は見つけられず。。。
一旦諦めて昼食をとることに。

ポケットさんの「プルドポークバーガー」をいただきました。
店内のアメリカンな雰囲気と相まって最高でした。
その後は幼虫を10頭ほど追加して日中は終了。
日没後は同ポイントの路上を徘徊するハチジョウノコを拾う作戦にシフトしました。
前日に♀を捕まえているので、何としても♂が欲しい・・・
そしてポイントに入ってすぐ

鳥か小動物に腹部を食べられた♂が・・・
つい1時間前には落ちていなかったので、夕食を食べに行っている間に出てきてやられてしまったようです。
付近には♀の轢死体もありました。これも1時間前にはなかったので先ほどでてきたのでしょう。。。悔しすぎる、、、
ガックリしながら路上を見回っていると、何やら動く影が・・・

なんと、まさかのハチジョウヒラタ♀でした!
午前中に♂を捕獲していましたが、♀が採れるとは思いませんでした。
ハチジョウヒラタもハチジョウノコと同じく飛翔性がないようで、地上を徘徊することがあると聞いてはいましたが・・・
驚きすぎて変な声が出てしまいました。

うーん、美しい。
そして同じ場所をぐるぐる回っていると、ついに・・・

出ました!ハチジョウノコギリ♂です。
この後にもう1♂拾えました。

路上をテクテク歩く姿が本当に可愛らしいクワガタです。

(1日目の使いまわしではありません^^;)
♀も1匹追加で拾えました。

ハチジョウノコの♀としては大きく、34.5mmありました。

40mm overのコクワも。
日中必死で材起こしをするよりも、夜間にポイント周辺の道を歩く方が個人的には効率がよかったです。
(自分のポイント探しが下手なだけかも)
合計2時間ほど徘徊して終了。
~Day3~ 5月18日
狙っていた種はキャッチすることができたので、3日目午前中は観光することにしました。

八丈島ジャージーカフェさんのソフトクリームとジャージー牛乳。
八丈島に訪れた際はぜひ味わってほしい一品です。

大阪トンネル入り口付近からの風景。
左側に見れるのが八丈小島。右側は西山(八丈富士)です。

南原千畳海岸から見る八丈小島。
そして十分に八丈島を満喫し、昼一の飛行機で帰路につくのでした。

▼総括
まずは、メインターゲットにしていたハチジョウノコギリ、ハチジョウヒラタの両種をキャッチすることができました。
昔の書籍のみを参考にして向かうという少々無謀な採集となりましたが、上出来ではないでしょうか。
八丈島の採集で気づいたポイントがあったので以下メモ書きです。
今後採集に行かれる方はご参考までに・・・
・八丈島には危険生物があまり存在しない
→熊、スズメバチなど。通常の採集につきものの危険がない。
・サソリモドキがよく見られる場所にクワガタは(ほぼ)いない
→過去に地元の中学生が研究していたように、ハチジョウノコ(ヒラタも?)はサソリモドキを避ける傾向があるのかもしれません。実際、ヒラタとノコをキャッチしたポイントの付近でもサソリモドキが多い場所があったのですが、クワガタは全くいませんでした。
・昨年(2025年10月)の台風の影響で通行止めになっている林道がある
→ポイントが絞られているかも。もちろん通行止めのところには足は踏み入れていません。登龍峠は規制解除されていました。
・帰路に飛行機を利用する場合、空港職員によるチェックを受ける必要がある
→爬虫類、両生類、サソリモドキは飛行機に乗せることができないようですが、クワガタは可能です。ただ、事前にカウンターで職員によるチェックを受ける必要があるため、余裕を持って空港に向かいましょう。
*中身がこぼれないようになっているか、封が開かないようになっているかなどをチェックされます。

無事チェックが終わるとタグを付けてもらえます。必ずチェックを受けましょう。(預け荷物に入れるのはNGです。)
以上です。
今回採集した個体は全て持ち帰り、ブリードを行う予定です。
経過報告をお待ちください。