通りでの出会い | 人生は旅 

通りでの出会い

先日、法政大学大学院の政策創造研究科の社会人学生の面々が通りを訪れた。学生といってもそれなりの企業に勤め第一線で活躍している中堅の方や経営者たちばかりだ。夜の飲食の会に顔を出した。日頃実戦して鍛えているから説得力もある。


ひとりの経営者と懇談した。ソフトウエアーの開発を行っている会社の社長だ。昨年、並いる大手企業に混じり「第6回ワーク・ライフ・バランス大賞」奨励賞 を頂いた人に優しい会社でもある。本業のかたわら、日本の民話を収集してサイトアップ 、翻訳して世界に発信している。なかなか面白い取り組みだ。デジタルな仕事をしているが、このような地域の民俗や風俗を発進することで日本人の深い国民性が世界からも評価されるという。大きな無形の資産なのだということに気づかされる。


祖父が残した手記のことや、かつて地域の歴史文化の編集に携わっていたことなどを話したら意気投合し、一昨日あらためて会った。ひととおり意見交換をしたのち、身近にいる母から民話が聞けないものかリクエストがあった。


私自身、父母から地域の民話を聞いた覚えがない。早速、今年米寿を迎える母に電話をした。幼いころ叔父や叔母から聞いたのを少しは覚えている、という返事だった。昨日のことは忘れるが80年前のことは意外と良く覚えている。不思議だ。ただ、今は体調がすぐれず話す気力がないという。暖かくなったら話しても良いという返事をもらった。


明治32年生まれの祖父が残した手記や埋もれてしまうかもしれない地域の昔話が、この出会いをきっかけに、保存、発掘され発信されるかもしれない。


このような行為が我々の生活に何をもたらすのか、良くは説明できないが、とにかく伝えていくことを続けていくことが今は大事だと思っている。

PS

地域の民話やむかし話しをしてくれる方が周囲にいらしたら是非ともご連絡いただきたい。