小春日和の穏やかな日…
陽だまりで花の手入れをしていると、生かされていることへの感謝の気持ちが自然に湧き出てきます。
ツワブキの花を見ると思い出す昨年の今頃…昌磨くんが初出場したNHK杯で人生初の試合観戦をする機会に恵まれ、夢のような数日を過ごしていました。

自分には一生叶わないだろうと諦めていた生観戦が奇跡のような成り行きで実現し、「実物の昌磨くん」の演技を目の前で観ることができたのです。

しかし意外なことに初めて彼を生で見たことへの興奮や昂りよりも、ひたすら試合という厳粛な空気に包まれたリンクを見つめていたことを思い出します。

そこは、力の限りを出し尽くそうとする選手たちの寡黙な演技とブレードが氷を削る音と音楽があるだけの、張り詰めた真剣勝負の舞台ーー

解説もアナウンスも何もない声なき戦いの場で淡々と行われる試合ですが、実際は選手一人一人にあのテレビ放送で観るような熱い感情が込められていると思うと、「昌磨くん見たさ」だけで観戦しようとしていたことは忘れ、全選手に賞賛の拍手を送らずにはいられませんでした 。

あのNHK杯の会場では国内外を問わず全選手に温かい拍手と歓声が送られ…会場を出る時には私の手のひらも真っ赤に🙌

NHK杯40周年記念大会ということで行われた「レジェンド・オン・アイス」では復帰宣言をした髙橋大輔さんが懐かしいプログラムを披露してくれたり、伊藤みどりさんの「1回転ジャンプ」が観られたり音譜

そしてEXで昌磨くんの「グレスピ」を観た時に初めて現実感が湧き上がり『おお〜ラブラブ昌磨くんだラブ』と、身も心も浮き立つような感激と感動が押し寄せてきたのでした。
ーーという天にも昇るような幸せなNHK杯は一生忘れられない思い出になりました。

しかしそれからわずか1ヶ月後に人生最大の悲しみが待っていようとは思いもせず…
2人姉弟だった弟を事故で失い、人生観が変わりました。

自分の生涯の「果て」を現実的に考えるようになり、そこから逆算した生き方をすることに気持ちが向いていったように思います。

せっかく生かされているのだから日々の暮らしで感じる小さな喜びや幸せを大切にしよう…
色々なことを愛おしむ…
そんなことを思うようになりました。

そして、才能に恵まれながらも苦悩し続けている昌磨くんの応援も自分の励みにしつつ過ごし来て、あれからもうすぐ1年になります。

回りくどくなりましたが、陽だまりの園芸作業に小さな生き甲斐を感じるのも幸せなことだなと思った秋の一日でした☀️

そして「やり甲斐」を探したいと言ってスイスに行った昌磨くんはそれを見つけてくれたのかなと、彼方に思いを馳せているところです。

GPシリーズまっただ中で昌磨くんの口から「やり甲斐」という言葉を聞くとは思いも寄らぬことでした。

スケーターにとって試合は「やり甲斐」の極致ではないかと…

進化、成長を目標に邁進してきたこれまでの彼にはおそらく常にあったであろう「やり甲斐」・・
スケートを始めた時からの成長の階段は決して順調というわけでもなく、時に長い「踊り場」もあったことでしょうが、それでも目の前の目標を達成するというやり甲斐はあったはずです。
あのトリプルアクセル苦行の時期でさえ…

「自分のスケートを探してみたい」と目を輝かせていた彼は今、やり甲斐を感じていないのだろうか。

彼が求めている「やり甲斐」とは何なのだろうかとファンは余計な心配をします(^^;;

「優勝を目指す」と宣言したばかりに(そう思えて仕方ない)自分を追い詰めることになり、そこから何かが動き始めたと思ったらいつのまにか足元は激流に流され…

それでも踏ん張って自分は大丈夫だと自らに言い聞かせ、これまで通り独り練習に打ち込んできたのでしょう。

初めて競技プロの振付けを依頼したデヴィッドさんやシェイ=リーンさんとのプログラム作りではこれまで以上の高揚感があったかもしれない。

そしてアイスショーでは自身の存在感を示すことができ、手応えや充実感もあったのではないかと…

衝撃的な「所属クラブ卒業」のショックを感じるヒマもなくロシア合宿やアイスショー、スイス合宿などをこなす中、周りには常にたくさんの仲間がいて生き生きとしていたと思われる昌磨くん。

しかし、シーズン開幕とともに周りには誰もいない「独りの闘い」が始まりました。

ステップのぎこちない部分を直してくれるコーチはいない、ジャンプの調子が悪くてもその場でアドバイスして貰えない(本田コーチは月に数回だとか)、逆に好調のときも共に喜んでくれる人はいない…

想定はしていても、そういうひとつひとつの「ない…」ストレスが徐々に膨らんできたのだろうかと思ったり、きっと甘えん坊の昌磨くんは心のキャッチボールをする相手が必要なんだろうなと、勝手に思い巡らしています。

ファンは想像するしかないので、もつれた糸をほぐして手繰り寄せるようにあれこれと心の中で「検索」してみるのですが、なかなか「ベストアンサー」は出て来ず…

昌磨くんの心は昌磨くんだけにしか解らない。
ジャンプに全精力を傾けると思われた頃から、いつしか表現者としての道を進むことを決意し、スケートを楽しむことに思いが到り…しかし楽しむためにはさまざまな困難も覚悟している。
そして競技者である以上(プログラムの完成のためにも)ジャンプも疎かにしない、妥協しない…という。

それを独力でやり切るには困難過ぎるわけで、そこに焦りや迷いが生じて迷路に入っているような気もします。

所属クラブを離れるとき、満知子コーチからの「結果にとらわれず昌磨のスケートを磨いてほしい」というような餞の言葉に感銘を受けた彼はその道を目指して研鑽を積んでいるわけですが、仮にあのとき満知子先生が「広い世界に出てビッグな選手になり世界一を目指しなさい」と仰っていたとしたら…
今の彼は果たしてどういうスタンスだったのだろうということを考えたりします。

あるいはそういうことも言われたかもしれないけれど、彼は「自分のスケート」の方に心が動いたのでしょう。

すでに目標を決めて歩き出している昌磨くんは前を向いて進むだけです。

試行錯誤、暗中模索…など悩ましい四字熟語が浮かんできますが、繊細な彼のメンタルがガラスでなく「ハガネ」のように強くなるための試練の時ではないかと思うので、頑張ってほしいと思います。

性格を変えることは難しいけれど、思いを変えて苦しい心の軋みを乗り越えれば逞しさへと変貌することもあると思うので。

来季までに決めると言っていた新コーチは、もしかしたら周囲の勧めもあって年明けに発表する運びとなったのかも知れませんが、何はさておいても昌磨くんの希望が叶った決定であることを切望していますラブラブ*・゜゚・*:.。..。.:*・:.。. .。.:*・゜゚・*
(画像、Kiss&Cry2019 より拝借しました。感謝)

中国杯が終わり、早くも次はロシア大会です。
ファイナルに繋がらなくても「やり甲斐」を見つけられる試合となることを願っていますドキドキ
ロシア杯番宣…YouTubeより拝借しました。

そして終わったばかりの中国杯で、、
宮原知子選手とハンヤン選手にはフィギュアスケートの本質を魅せて頂いたような深い感動がありました。

凛とした佇まいからスタートした宮原選手、一分の隙もない完成された表現でプログラムの世界を完璧に描き出そうとする彼女の強い意志は、まるで氷上の舞台女優のように心に訴えてくるものがありました。

美しい💕
そして閻涵(ハン・ヤン)選手…
私が彼を最後に観たのは冬季アジア大会2017でした。
昌磨くん、ボーヤン選手とともに表彰台に立った彼は明るく陽気にはしゃぎ、メダル獲得の喜びを全身で表していたことを思い出します。
あれから2年余り…
いつもニコニコしていた彼が「俺はもう大人の男だぞ」という雰囲気を醸し出しカッコよく踊っていた音譜
久しぶりに観るハン・ヤン選手は余計なものを削ぎ落としドキッとするようなシブい男らしさを湛えていました。
高難度時代に毅然として乗り込み、美しいトリプルアクセルと3回転で自分のスケートを見せつけての銀メダルはあっぱれです🥈
お2人に共通して感じたのは高難度ジャンパーには敵わない点もあるけれど、自分はこれで勝負する!という迷いのない自信…

今後とも貫いてほしいと思いましたラブラブ

昌磨くんはスイスで「エッセントリックス」というエクササイズを頑張ったということでした音譜あせる
そろそろロシアへ向かう頃でしょうか・・

画像、igより拝借しました。感謝。