にのあい妄想です。

お気をつけて。


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にのちゃんと恋人同士になってから。

なにかと順調な気がしてる。


営業の成績もいいと思うし、初めて一緒に取ってきた時計の広告はすごく評判がいい。


公私共に充実してるってこういう事だ。なんて思う。


会社に行っても、家に帰っても一緒、なんて、にのちゃんは飽きないのかな?なんて思ったりもするけど。


「じゃあまぁくんは、おれに飽きちゃうわけ?」

「まさか!!!」

「それと一緒でしょ」


なんて、可愛いこと言って、またしれっとパズドラに目を落とすんだ。 そんときには、やっぱり耳の端っこが赤いんだよ。


かわいいんだ。 俺のにのちゃん。



そんなある日。

会社の住所で俺とにのちゃんあてに、大野さんから封書が届いた。


すごい達筆な字で『親展』ってでかでかと書いてある。


「なにこれ…」

「さあ」


俺もにのちゃんも全然心当たりが無くて。

恐る恐る封を開けてみると、中からは写真が数枚出てきた。


「!!」


それは。

いつ撮ったのか全然わかんない写真で。

いや、撮ったのは、あの広告の撮影に立ち会った日なんだけど。


1枚目は、にのちゃん越しの俺で、ピントは俺に合ってる。

その俺の視線は、にのちゃんをめっちゃ見ていた。


もう1枚は、俺とにのちゃんとのツーショットで、何を話してんだか全然覚えてないけど、我ながらめちゃくちゃ楽しそう。


そして写真の裏には、これまた達筆な字で『仲良くしろよ』なんて書いてある。


他には松本さんと嬉しそうに握手してる写真とか。そんなのも入ってたんだけど。


「…………」


そりゃ、この頃にはもう、俺はにのちゃんの事が好きなんだって自覚してたけど。

こんなにだだもれてたなんて!!


! あ! にのちゃん!にのちゃんとこには?

俺のと同じ写真がいってたら、めちゃ恥ずいじゃん!!


「ちょ、にのちゃん! にのちゃんとこには!? 何届いた!?見して!」

「!! むっ、無理無理無理!」

「なんでよ! けち!」

「『親展』なんだから、あいばさんにも見せらんないでしょ!?」


って、耳を赤くして、写真を胸にぎゅって抱いて隠すにのちゃんはかわいくて。

ますますどんな写真なのか見てやりたくなる。


「いいじゃん!! 俺とにのちゃんの仲でしょ!?」

ってにのちゃんにヘッドロックをかけにいく。


「ぅわ! どんな仲よ!!」

「それはっ! 言えないけど!!」

「ばか! わかったわかった、とりあえず離せって!!」


言われた通り離すと、今度はほっぺまで赤くしたにのちゃんが出来上がっててますますかわいい。