にのあい妄想です。

お気をつけて。


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優しく頭を撫でられてる感覚に、意識が呼び戻される。


ん…すごい気持ちいい。しあわせ。めっちゃよく寝た。こんな深く寝たの、久しぶり。それにしても。 なんでだっけ?

なんでこんなしあわせなんだっけ。


なんて思いながら、まだ夢の中にいたいのに、重たい瞼を何となく持ち上げた。


「あ、起きた。 どう? どっか痛い? 辛い?」


って言う聞き慣れた声がして、本格的に目が覚める。起きて一番に目に飛び込んできたのは、大好きなあいばさんの、めちゃくちゃ甘い顔だった。


「!! あいばさん!」


え!? あれ!? ここどこだっけ?

なんであいばさんがいるんだっけ!??


なんてびっくりしてたら、すごい傷ついた顔であいばさんがおれを見る。


「……カズ…。さっきまであんなにかわいくまぁくんって呼んでくれてたのに…」


「!!!」


そうじゃん!! ここ! あいばさんち!


「ねぇ、やっぱやだった??」

「えっ? あ? わ!」


悲しそうにおれの顔を覗き込むあいばさんを見たら、眠る前の色んなことを一気に思い出す。

顔があっつくなるのを感じて、慌てて目の前のあいばさんの胸に顔を埋めたら、ふわりと背中に腕が回る。


「…あのねぇ、俺はねぇ、すっげぇ幸せなの。 カズは?ね、カズは?」


このひとは。

よくこういう小っ恥ずかしいこと言えるな。

でもそんなふうにストレートに言われたら、答えずにはいられないでしょ?


「…………おれも」


やっとの思いで呟くと、背中に回ってるあいばさんの腕に力が入る。


「じゃあ、まぁくんって呼んでよ」

なんて鼻にかかった甘えた声で言われたら、ますます呼びにくい。


「だからっ。 よく寝たあと、ここどこだっけ?ってなることあるでしょ? そういうことだよっ。」


「えー。 ってことはさ、潜在意識で俺はあいばさんなんでしょ? なんかさみしーなー」


「! だ、だって、うっかり櫻井さんの前とかで、まぁくんって呼んだらまずいだろ!?」


「…ふぅん。」


ってつまんなそうな声が降ってきて。

さすがにおれもちょっと不安になって、あいばさんの胸から顔を上げたら、ちゅ、とキスをされる。


「!」


「ほら。 言って言って? まぁくんって」


なんてすっごい面白そうな顔してるから。

悔しくなっちゃって。

「ぜってぇ呼ばねぇ!」

ってあいばさんをにらんだ。


「くふふふ。かわい。」

「ん」


なんてにこにこして、嬉しそうにおれの唇を塞ぐ。


あーあ。

なんだよこれ。


もう全部あいばさんの手のひらの上だ。


だんだんと深くなるキスに、もうあんまり何にも考えらんなくなってくる。


やっぱり

幸せだなぁ…。


「…ねぇカズ」

「ん?」

「ごめん、勃ってきた」

「は?」

「責任取って?」

「あっ…ちょ、やっ…」


さっき起きたてに、おれの体を気遣ってくれたひととは同一人物とは思えない!


って思うけど。

そんなあいばさんのことが好きで好きで仕方ないから。


あいばさんの手に溺れて何だかわかんなくなる前に


「…まぁくん、好き」

ってその頬にキスをした。