にのあい妄想です。

お気を付けて。



*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜




今日の昼飯は、にのちゃんと2人だと思ってたのになぁ。


翔ちゃんと3人で蕎麦屋にいるよね。


まぁ、にのちゃんがいいよって言ったし。

きっとこれからいくらでもふたりきりのチャンスはあるだろうし、昼に限らず、もういつ誘ったっていい関係になったわけだし。


今日の昼くらい、いいよいいよ。


なんて思いつつ、すこーしだよ?少しがっかりした気分なんだよね。


「相葉くんは? 親子南蛮でいい?」


って翔ちゃんがきいてくれて、さすが、分かってる、って思ってうれしくなったりはするんだけどね。


「うん。 にのちゃんは?」

「じゃあ、おれもそれで。」


って3人で同じ蕎麦を注文した。



とりあえず、翔ちゃんは今回の仕事を取ってきた俺たちをめいっぱい労ってくれてるみたいだから、いい上司だなぁ、って思うよ。


そんな翔ちゃんは大好きだけど、考えれば考えるほど、付き合いたてだし。 ふたりが良かったなぁ~なんて思っちゃうんだよね。


ふと店内を見れば、にのちゃんと一緒に行く予定の花火大会のポスターがあって。


わ、もう今週末なのか!!

なんてうきうきしてくる。


翔ちゃんが、ポスターを見つめる俺の姿に気がついたみたいで。


「…もうすぐだね。花火大会。…立ち入ったことをきくけど…その、相葉くんは…もう吹っ切れたの? 」


なんて、すごく心配そうな顔して話しかけてきた。


あぁ、そっか。

まだ失恋の痛手から立ち直ってないと思ってるんだ。


「…あぁ。ありがと、翔ちゃん。 もうね、すっかり平気!」


ってちらっとにのちゃんに視線を向けると、照れたような顔をするから、もうかわいい。


「そう。 ならよかった。ね、二宮くん。」

「!!へっ!? あっはい、よ、よかったです。」


な、な、なんで?なんでにのちゃん??

翔ちゃんなんか気が付いてる??


「いやー、だってさぁ、一緒に組んでる相手がずっとへこんでたんじゃやってらんないもんね?」

「あ、はぁ、はい、まぁ、そう、ですね」


………びっっくりした、そういうこと?

そこまで言った翔ちゃんは、幸せそうに蕎麦を啜ってるから、多分それ以上の意味はないんだと思う………。


どきどきしながら、にのちゃんと『大丈夫だよね??』って、そっと目配せをした。


にのちゃんも、ちょっとほっとした目をしてて、ふたりで秘密を共有していることに、逆にときめいたりして。


その後は平和に時が過ぎて、3人で綺麗に蕎麦を平らげた。


帰り道。

「そういえばさ。今度また異動があるんだよ。」

って翔ちゃんが言い出した。

へぇ、こんな時期に?


「どこの誰がどこに行くの?」

「いやそれがさ、経理の女性社員なんだけど。同じ部署の〇川さん、いるじゃん?」

「うん、俺、よく精算とかでお世話になるよ。」

「その人との社内恋愛がバレたらしいよ? こんなクリエイティブなことをやってる会社なのにさ、社内恋愛禁止ってほんとなんだな!都市伝説かと思ってたのに。」

「………え?」


なにそれ、初耳なんだけど!??


社内恋愛、禁止!?? いまどき!?


「まぁうちの部署は男ばっかりだからな。 そんなことも無いし。関係ないけど」


なんて笑ってる翔ちゃんの後ろで、にのちゃんが青くなっていた。


………。まじで?