にのあい妄想です。
お気をつけて。
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いやまさか。
ドアが開くなんて思わないから。
髪の毛濡らすのに、Tシャツが濡れたらやだな、っておもったんだよ、単純に。
ポケットにちっちゃいタオルみたいなの入ってたし。
体が濡れる分にはそんなんで拭きゃいいから、って思って脱いだだけなんだけど。
…別に。
男同士なんだし。
見られたって恥ずかしいことなんてない…はずなんだけど。
あいばさんの反応が、おれの羞恥心を掻き立てた。
でも、がんばったよ。声だけでも普通に振る舞うの。
おれまで照れたら、もう、なんか。
おかしいじゃん。
洗面台の鏡に映るおれは、正直言えばびっくりするほど赤かったよ。 もう首筋まで真っ赤よ。
そんな顔であいばさんの前に戻る訳にはいかないから、もう必死よ。
ドライヤーの冷風で、顔とか冷やしたもん。
そんなこんなして、やっとのことで戻ってきたってのに!
「げほっ…なんでって…服が濡れたら嫌だったからだよっ。 深い意味なんてないよ」
「…そっか、そりゃそっか。 いやなんかさぁ、にのちゃん、白いね!」
!?
ま、まあまあ、白いとは思うけど!
そう言われて、おれはなんて答えりゃいいの!?
「…どうも」
「なんかさぁ、ちょっと見ちゃいけないもの見た気がしちゃって、興奮した!」
「!??」
そんなことをそんなにこにこ顔で言う!?
「あいばさん、ばかなの!!!?」
「ばかって…なんだよ、失礼だなぁ、褒めてんのに」
「褒めてる…!!」
ますます意味がわかんない!
「ねぇ、俺昨日の夜、にのちゃんに何にもしてないよね?」
「…っ!」
何故そんなことを!??
いや、どっちかっつーと、なんかしたのはおれの方。
「何言ってんの!? 男同士で寝てて、なんかあるわけないでしょうよ。 やっぱりばかなの?」
「もぅ、ばかばか言うなっ!」
ってあいばさんの手が伸びてきて、顔をべろんと撫でられる。
「! もぉ…っ、何すんだよっ!」
って怒った顔をしたつもりだけど、失敗したかもしんない。
思いがけないスキンシップに、今もう顔が熱い。
そんなおれを面白そうな目で見たあいばさんが
「まぁまぁ、照れんなよ」
なんて言うから、ますます無理!