にのあい妄想です。

お気をつけて。


*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



いやまさか。

ドアが開くなんて思わないから。


髪の毛濡らすのに、Tシャツが濡れたらやだな、っておもったんだよ、単純に。


ポケットにちっちゃいタオルみたいなの入ってたし。

体が濡れる分にはそんなんで拭きゃいいから、って思って脱いだだけなんだけど。


…別に。

男同士なんだし。

見られたって恥ずかしいことなんてない…はずなんだけど。


あいばさんの反応が、おれの羞恥心を掻き立てた。


でも、がんばったよ。声だけでも普通に振る舞うの。

おれまで照れたら、もう、なんか。

おかしいじゃん。


洗面台の鏡に映るおれは、正直言えばびっくりするほど赤かったよ。 もう首筋まで真っ赤よ。


そんな顔であいばさんの前に戻る訳にはいかないから、もう必死よ。

ドライヤーの冷風で、顔とか冷やしたもん。


そんなこんなして、やっとのことで戻ってきたってのに!



「げほっ…なんでって…服が濡れたら嫌だったからだよっ。 深い意味なんてないよ」


「…そっか、そりゃそっか。 いやなんかさぁ、にのちゃん、白いね!」


!?

ま、まあまあ、白いとは思うけど!

そう言われて、おれはなんて答えりゃいいの!?


「…どうも」


「なんかさぁ、ちょっと見ちゃいけないもの見た気がしちゃって、興奮した!」

「!??」


そんなことをそんなにこにこ顔で言う!?


「あいばさん、ばかなの!!!?」

「ばかって…なんだよ、失礼だなぁ、褒めてんのに」

「褒めてる…!!」


ますます意味がわかんない!


「ねぇ、俺昨日の夜、にのちゃんに何にもしてないよね?」

「…っ!」


何故そんなことを!??

いや、どっちかっつーと、なんかしたのはおれの方。


「何言ってんの!? 男同士で寝てて、なんかあるわけないでしょうよ。 やっぱりばかなの?」

「もぅ、ばかばか言うなっ!」

ってあいばさんの手が伸びてきて、顔をべろんと撫でられる。


「! もぉ…っ、何すんだよっ!」


って怒った顔をしたつもりだけど、失敗したかもしんない。

思いがけないスキンシップに、今もう顔が熱い。


そんなおれを面白そうな目で見たあいばさんが


「まぁまぁ、照れんなよ」

なんて言うから、ますます無理!