能舞台フェスタ・イン・今宮御旅所なのだ | がいちのぶろぐ

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大型連休も最終盤。〝降るぞ、降るぞ〟の大合唱だった天気予報も、ここまではしぶとく持ち堪えている。それはそれで、嬉しい誤算だと思う。こういう誤報なら歓迎される?

 

ということで、昨日の「子どもの日」は、それこそ各地でありとあらゆる催事・イベントが目白押しだったことだろう。

 

京都でも葵祭関連の行事だけでなく、藤森神社では疾駆する馬の背で〝曲乗り〟を見せるという「駆馬神事」が行われ、見物の方から拍手喝采だったと新聞に乗っていた。

 

また、京都の町の北にある今宮神社では、昨日が神幸祭でお神輿が御旅所にわたり、14日の還幸祭まで御旅所におられる。

 

 

 

 

 

というその今宮神社御旅所では、今日、この御旅所に設えられている能舞台を使って、「能舞台フェスタin今宮御旅所」というイベントが行われた。

 

 

 

京都の大学や高校の能・狂言のサークルや邦楽サークル、さらに落研(落語研究会)やよさこい踊りのサークルなどが出演するという多様なイベント。

 

 

 

 

 

その上に、「六斎念仏」まで行われた。この「六斎念仏」は、空也上人の「踊り念仏」に起源が求められるという古い歴史を持つ。京都では、盂蘭盆会の頃に行われることが多い。

 

 

 

今も広く全国的に行われているが、京都の場合は「芸能六斎」と称されるように、「六斎念仏」という呼称ではあるものの、比較的「念仏」の要素が少ない演目が増えている。

 

 

 

 

今日も「壬生六斎講中」の、いわば〝セミプロ〟化した集団による「芸能六斎」が披露された。太鼓や鉦を手に持って、踊りながら演奏するという具合である。

 

 

 

 

そんなことで、能舞台の周囲にはテントの屋台も出て、客席はまさしく満員という盛況ぶりだった。知人の実行委員会の代表者の方も、雨天でなくてホッとしておられた。

 

 

 

 

私は、午前中に1時間余り見物して帰宅したが、日ごろ「上京朝カフェ」で顔を合わせている知り合いの方々も、スタッフだったり観客だったりと、かなりの方が来場されていた。

 

 

 

それにしても、大型連休中なのにイベントのために、ずっと準備に駆けずり回られてきたスタッフの方々も、大変だっただろうと思う。

 

何よりも、この今宮御旅所の能舞台は建物の中ではなく、伝統的なスタイルの野外劇場であり、その分、雨風による傷みも生じて来るから、実行委員会は舞台のお守りもしておられる。

 

 

 

毎月集まって、江戸時代から続くこの能舞台の清掃や修繕などもされている。こうした地道な作業があって初めて、今日の舞台を迎えることができている。

 

凄いことだと思う。誰かに言われてやっているわけでもないし、自分の収益になるわけでもない。まさに、好きでやっているボランティア活動なのだ。

 

市民活動は、こうした人たちの支えによって動いている。頭が下がる思いだ。