男子高校生が集団でスカート姿で登校 | がいちのぶろぐ

がいちのぶろぐ

環境問題と経営の接点、中小企業の戦略やマーケティング活動,
観光・伝統産業関連などについて、「がいち」が考えたこと、思ったことを書きとめてゆきます。

男子生徒が集団で、スカートをはいて登校しているという。カナダ・ケベック州の高校で起こっていることだそうだ。

 

今日、インターネットで配信されているニュースに掲載されていた。記事では、「彼らが訴えているのは、ジェンダー平等と性的マイノリティの権利について」だとされていた。

 

日本の高校における制服に関する校則の内容が、あまりにも馬鹿げていることはよく話題に上る。スカートの長さはこうだとか、靴下はどうだなどと細かく定めている場合が多い。

 

だがそんなにも細かい規定がある校則でも、男子生徒がスカートをはいて登校してはいけないとは、さすがにどの高校も規定していないだろう。

 

その前提として、学校には男子と女子以外の生徒がいるとは想定していなくて、しかも男子生徒はスカートを〝はかない〟ことを暗黙の前提としている。

 

つまり〝女装〟する男子生徒はいないし、女子生徒は基本的にスカートをはくことが〝当然の常識〟だ、という前提で作られた校則ということになる。

 

性的マイノリティが存在するという意識がカケラもないから、男子生徒の制服は長ズボンであり、女子生徒はスカートまたは冬季などにはパンツも可、というくらいの規定になる。

 

こうした今までは〝当たり前〟と思われていた考え方が、性的マイノリティの人にとっては時に苦痛であるかもしれない、ということにはまったく配慮がなされていない。

 

カナダでも高校の制服に関して、状況は日本とそれほど変わらないということだろう。それに対して、カナダの高校の男子生徒が行動を起こしたということだ。

 

これは「性差別的なドレスコード」に対する異議や、「ジェンダー平等だけでなく、性的マイノリティの権利について訴えるという意図」もあったということだと思う。

 

素晴らしい生徒たちだと思う。制服の良い悪いではなく、制服というものに込められている〝ジェンダー無視〟という意識に対して、抗議の声を上げているから。

 

記事では、もちろん校長がこの行動にストップをかけようとしたり、こうした動きを非難したりする人がいたとも書かれていた。それもまた当然の結果だろうと思う。

 

だが、スカート登校の男子生徒たちと話し合いを進める中で、校長はこの行動に理解を示したというのだ。

 

ある性的マイノリティの生徒はインタビューで、「結局のところ、スカートはただの生地にすぎない。スカートは女性だけのものではない。パンツが男性だけのものでないのと同じです」と答えていた。

 

それで良いのだと思う。校則に定めている服装規定には、性的マイノリティの存在が意識されていない以上、その校則自体が〝人権無視〟そのものなのだから。

 

この動きが、日本の高校生の間でも広がってくれないかなあと、私は一人勝手に空想している。

 

そうすれば「女は嘘をつく」発言の杉田水脈議員や、「LGBTのせいで足立区がなくなる」発言の東京・足立区会議員のような、あきれた人間のバカさ加減が浮き上がるのだが。

 

こうした人間を、議会における自分たちの代弁者として選挙で選出することだけは、絶対にあってはならない。

 

それぞれの人生は多様であり、それぞれが自分の人生を生きる。それだけのことなのに、そうして生きることが苦しい社会にだけはしてはいけない。