キャリーさんを非難する〝差別意識〟は | がいちのぶろぐ

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このところの政治状況を巡る「場外乱闘」がとてもおもしろい。人間性があぶり出されるというか、はしなくもその人の品性を露呈してしまう状況が垣間見えて、なかなかの〝見もの〟になっている。

 

人気歌手の〝キャリーぱみゅぱみゅ〟さんが、検察庁法の改正案に反対の意思表示をするツィッターに賛同したら、政治評論家(らしいが、私は寡聞にしてこの方を知らない)の加藤清隆氏がそれに噛みついたという。

 

 

 

朝日新聞デジタル版によれば、「歌手やってて、知らないかも知れないけど、検察庁法改正案は国家公務員の定年を65歳で揃えるため。安倍政権の言いなりになるみたいな陰謀論が幅をきかせているけど、内閣が検察庁を直接指揮することなどできません。デタラメな噂に騙されないようにね。歌、頑張って下さい」と、加藤氏がツイートをしたらしい。

 

これを受けてキャリーさんは、「歌手やってて知らないかもしれないけどって相当失礼ですよ、、、、」と返したと報じられていた。

 

 

 

私には、このキャリーさんの〝返し〟がとても気に入った。加藤氏がどういう方かは存じ上げないけれど、少なくとも「歌手やってて、知らないかも知れない」とは、あんたは〝何様〟なのかと思う。

 

「歌手やって」るから世間知らずで、政治のことなどわからないだろう、という〝決めつけ〟はどこから出てくる発想だろう。どんだけ上から目線でモノを言う人なんだろう。

 

あんたよりもキャリーさんの方が、圧倒的に知名度があるんだよって思う。ワールドツアーをしているんだよって、その人が自分の考えに従って発言したんだよ、って言いたい。

 

私は、それを「歌手やってて」という言い方で否定することの方が、はるかに質の悪い差別意識だと思う。加藤氏が自分の考えに従って安倍政権を擁護するのは、もちろん加藤氏の自由である。

 

だからといって、「若い女性歌手ごとき」という意識での発言には、①若い人をバカにする感覚、②女性への差別意識、③歌手という職業への差別意識、という〝3つ〟もの差別意識が一挙に見えてくる。

 

言ってしまえば、〝セクハラ大好き親父〟が若い女性の部下に向かってパワハラ発言をしているより、もっともっと根深い差別意識の下に発せられた発言である。

 

挙げ句の果てに、「安倍政権の言いなりになるみたいな陰謀論が幅をきかせている」と言っている。つまり、現在起こっている検察庁法に反対する議論は「陰謀論」だと言っている。

 

これも、それぞれの立場から様々な考え方があっても構わないはずだ。ということは、「陰謀論」という人もあれば、〝暴挙〟と捉える人がいても良いということになる。

 

それを、「デタラメな噂に騙されないように」とまで言い放っている。これは明らかに、言論の自由に対する〝否定〟以外の何ものでもないだろう。

 

『オジサンはね、やさしく教えてあげているんだよ』というヒヒ親父の、うすっ気味の悪い〝猫なで声〟まで聞こえてきそうで、気持ち悪くて鳥肌が立ってくる。

 

こんな〝差別意識〟の権化のような人間がのたまう〝政治評論〟なんて何ぼのものかと、怒りがフツフツと込み上げてくる思いだ。

 

絶対に許すことができない発言だと思う。しっかりと名前を覚えておくことにする。加藤氏という方は、体の芯まで差別が染み着いている人間なのだろう。

 

そんな人間が擁護する政権は、その人間と同じ体質だと見られてしまうことすら理解できない人なのだ。

 

つまりあなたは、安倍政権があなたと同様に差別意識がむき出しの政権だ、と言っているのと変わらないのですよ。場外乱闘が、これほど本質を垣間見せてくれることも珍しい。

 

それにしてもキャリーちゃんが、「相当失礼ですよ、、、、」と返した態度が、むしろ大人だと思う。

 

こんな〝むき出し差別オヤジ〟に応援されているのかと思うと、かえって政権の方が気の毒になるくらいだ。