もう少しで豆台風くんやって来る | がいちのぶろぐ

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今朝は、目覚めたとたんに「アッツ~」という言葉が出た。梅雨が明けて以来、京都の町は連日のように、35℃を超える日が続いている。そしてお決まりのように、山沿いでは急な豪雨に注意して、という気象予報が出される。

 

昔はこれを「夕立ち」と呼んだと思う。先ほども「京都市左京区付近に激しい雨」と、スマホにお節介なお知らせが届いていた。その度にチャイム音が鳴る。

 

パソコンで雨雲レーダーを見ると、比叡山の辺りに赤い色の塊りが出ている。それが足早に、琵琶湖方面へ抜けて行く。たしかに、京都市左京区だよなあ、と変な関心をする。きっと比叡山の麓の辺りは、夕立ちの土砂降りだったのだろう。

 

いつ頃から、「夕立ち」という言葉を聞かなくなったのだろうか。夕立ちが降ると、雨上がりにはサーッと冷風が来る。炎暑にあぶられたアスファルトが冷やされて、その上を通る風の匂いまで変わったものだ。

 

それが今では「ゲリラ豪雨」と矢ばれるようになった。ゲリラである以上、どこに現れるかわからない。突然に現れ、攻撃をし終わると、サーッと退いてゆく。

 

でも、被害さえ出なければ、このゲリラ攻撃は、夏の炎天下には嬉しい攻撃になる。これで町がヒンヤリとなる。でも、降り方が足りないと、その後がかえってムシムシしてしまう、

 

子どもの頃には、辻子(ずし)の細い通りに床几を出して、うちわ片手にお年寄りが涼んでいる光景をよく見かけた。そんな光景はもう無い。

 

 

 

家の中では、エアコンが効いているから、そちらにいる方が涼しいに決まっている。となれば「夕立ち」だって、単に〝迷惑な通り雨″へと格下げされてしまう。

 

短時間の雨降りがあまりにも激しいと、下水管での排水が追い付かず、管路を流れきれなくなった雨水があふれ始めて、マンホールの蓋を吹き飛ばすことさえある。

 

コンクリートとアスファルトで固められた都会では、炎熱が上昇気流を呼び起こし、上空に巨大な入道雲を作る。それがとうとう雨滴となって、叩き付けるように地面に逆戻りしてくる。

 

都会の上空に熱が溜まれば溜まるほど、上空では入道雲が大きく育って、それが一気に地上目指して降りて来るから、「夕立ち」などという〝綺麗ごと″では済まないゲリラ豪雨となる。

 

 

 

細い辻子で床几に座っていた頃は「夕立ち」だったけれど、エアコンの効いた部屋で過ごすようになってからは、自分たちでゲリラ豪雨を作り出している、と言えなくもない。

 

一時期は、節電、節電と大声で言われていた。夏の最も暑い時期には電力不足がどうこうと言われていた。だから原発の再稼働を、と言われていたようにも記憶している。

 

その後、原発がどんどんと復旧して再稼働したという話も聞かないのだが、あの頃の「電力ピンチ」のキャンペーンは何だったのだろうか。それとも、日本中の全ての電気機器が、省エネ型へと大きく切り替わったのだろうか。

 

最近は、たしかに省エネ型製品が普及したと思う。企業もコストダウンを兼ねて、省エネに励んでいると思う。クール・ビズもすっかり定着した。けれどたったそれだけで、あの電力危機が乗り切れる程度のことだったのだろうか。

 

そんなことを、ウダウダと考えている、暑い暑い7月最後の日になった。そうか、明日からはもう8月なのだ。あと10日あまりすれば、今年も千葉県方面から、我が他目指して〝豆台風くん″が襲来してくる時期なのだ。

 

〝豆台風くん″は、元気盛りになってきた。今はサッカーに夢中らしい。それが何よりだと思う。元気に駆け回ってくれるのが。

 

 

 

そう言えば今朝も、孫たちが喜ぶのなら、花火も仕入れておかないと、という話になっていた。昨年はちょうど「五山の送り火(大文字)」の日に、まだ京都に滞在していたから、一緒に見物したのだった。

 

いよいよ8月になる。「盆と正月」という言葉通り、正月以来となる〝豆台風くん″襲来の時期になった。私の口元が、少しだけゆるんでくるような気がする。