ルミノール反応にみるヒトと植物の意外な関係。 | グリーン・ブレイカーズ

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 農業の現場のお話しを中心にお伝えしてます。

ルミノール反応にみるヒトと植物の意外な関係。
蚊といえば血液[こちら]・・ということで自分のブログで血液の話
を検索していたら、産官学研究関連のこんな記事を見つけました。
ちょっと昔の記事になりますが、よろしかったらご鑑賞ください。

『ルミノール反応にみるヒトと植物の意外な関係。]
犯罪現場に残された血液(血痕)、体液(唾液、◎液等)、毛髪、
骨、組織など犯罪に関連する多くの資料について、警察が鑑定・検
査をおこなうことを科学捜査といいます。なかでも有名なのは、実
際の犯罪現場よくおこなわれるルミノール反応を応用したルミノー
ル試験検査でしょうか。これっていろいろな犯罪映画や推理小説で
もよく登場しますよね。

この血痕の鑑識に用いられるルミノール試験は、現場から血痕を探
す場合などに利用されることで有名です。

なにがしかの犯罪がおこったであろう現場で、ルミノールの塩基性
溶液と過酸化水素水との混液を塗布したり、または噴霧して暗くし
ます。すると血痕があれば、その部分が青白い光を発すというもの。
殺人事件などであれば青白い光が、きっと被害者の怨念のようにも
みえることでしょうね。

ちなみにこのルミノール試験は、きわめて鋭敏。新鮮な血痕よりも
むしろ〔ヘミンを形成しているような〕古い血痕の方が発光が強い
ということですので、心あたりのある方は時間が経過したといって
も安心はできません/笑。

ルミノール試験において血液反応が確認されると、つぎは血液型
の判定です。
現場に残った血痕・体液・爪などからヒトO型赤血球の凝集能力を
もつレクチンというタンバク質を使って血液型を判定します。最近
ではごく微量の・劣化した赤血球からでさえ、正確に血液型を判定
できる試薬が開発されているのです。

で、今回のテーマなのですが・・・この凝集能力をもつレクチンは
いったいなにからとりだされるとおもわれます?

これがじつは植物から。従来はハリエニシダというヨーロッパ原産
のマメ科の植物から採取されていました。そして〔これが今回のお
話なのテーマだったのですが〕最近このハリエニシダよりも、もっ
と高感度に、より強い凝集能力をもつレクチンを日本の野菜の種か
らみつけようという研究がはじまったのです。

ここ宮崎県でも、2002年宮崎大学農学部が中心となり、県内の
農産物・植物から高活性のレクチンを探す研究に着手。カラスウリ
やヘチマ、カボチャなど約20種類を調べ、ある植物の種子のレク
チンが抗H活性を持つことを解明。この種子に抽出液を加えて粉砕・
ろ過した液を遠心分離するなどしてレクチンを取り出すことに成功
しました。

で、その野菜いったい何だと思われますか?

これがじつは、ゴーヤ。ニガゴリなんです。科学捜査の鍵を握るの
が野菜のゴーヤとは、じつに面白い話しではありませんか。夏場の
事件に携わる警察の捜査員さんたちの、たとえば豚肉とゴーヤの味
噌炒めとかでビタミン補給にも一役かっていそうですし、ゴーヤっ
てじつに頼もしい野菜だと感心させられました。

ということで今回は、ルミノール反応にみるヒトと植物の意外な関
係についてのおはなしでした。。


晴れ ちなみに宮崎大学は04年10月に、この血液検査試薬の
  製造法について特許出願。06年9月、製法特許取得しま
  した。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜


ままま