栄養をとりすぎると、作物に支障が出る場合もある。 | グリーン・ブレイカーズ

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 農業の現場のお話しを中心にお伝えしてます。

栄養をとりすぎると、作物に支障が出る場合もある。K

土壌にカリや塩分が多くなりすぎてくると、 樹体や収穫物に
ミネラル/微量要素の欠乏状態がおこってくるというはなしの
つづきです。

 ↓

土に栄養が過ぎる状態が続く 〔土に養分が溜まりすぎる〕状態
が続く と・・・つぎのような作物の症状が表れることが まま
あります。

 ● サトイモのイモがまったくなっていない
 ● ミカンを植えたが、実がならない
 ● サツマイモのつるだけがのびる
 ● イネがのびて、穂は遅れてでたが倒伏した
 ● お花の咲く時期に花がこない
 ● 大根などの根菜の根がねじ曲がる
 ● キュウリなどの果菜類の果実が変な形になる

こういった状態は「樹ボケ」や「ツルボケ」とよばれてきました。

養分があればあるほど、吸っちゃう。
身体を大きくする方向へばかりに生育がすすむ。

これでは実を収穫するために作物を育てる意味がなくなってしま
うわけです。では、どうすればいいのでしょう。

最初に土の検査をやって、その作物にとって必要な養分を検査す
るという方法
があります。その後必要な養分しか与えない。という
のが、農業では一般的な方法です。
しかし、もちろん土壌検査なしでもできる方法ありますよ。

それが、 生育にあわせて肥料を分けてやる というやり方。

たとえば

 植付け前にある程度施して
 ↓
 樹ボケ、ツルボケにならない程度の生育をはかり
 ↓
 花芽がつきはじめた時点から
 ↓
 植物が利用できる程度に少しづつ
 ↓
 生育に合わせて肥料 を、追肥として ほどこしていく

という具合です。

ということで今回は、「栄養分をやり過ぎたら、植物にも支障がで
る」ことになるし、「その支障がでた植物を食べ続けるとヒトにも
いずれなんらかの支障がでるであろう」というお話しと、その対処
法に関するおはなしでした。

付け加えまして「有機」なら話は別だろうとかんがえているあなた。

じつは 有機の元肥一発施肥が、樹ボケ、ツルボケをひきおこす危
険性は一番高いといえるので注意が必要です。たとえ実がならない
植物〔葉物のホウレンソウやコツナとか〕であっても、硝酸が過剰
になる場合
もありますから注意されてくださいね。もちろん生ゴミ
リサイクル肥料の考え方も同様です。


晴れ  土のなかに家畜ふん尿由来の塩分やチッソやカリが多過ぎるよう
  になってくると、微量要素欠乏がおこるようになってきますし、ね。


51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」