昔話ふうに/本当はあぶない有機野菜  | グリーン・ブレイカーズ

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 農業の現場のお話しを中心にお伝えしてます。

 昔話ふうにむかしばなし のつづきは・・・。


まずは 燃料の主役が石油やプロパンガスに変わってきました。



新しい燃料は、炭焼きのような苦労をしないで得られるため、
町はもちろん、里地や里山にまでふきゅうするようになったの
です。たくさん外国から輸入される木材で住宅を作るヒトがふ
え、山にうえられていたスギやヒノキも売れなくなりました。
プラスチックやビニールの普及で、わら製品や竹製品も売れな
くなります。里人も、農業のかたわら輸入されたエサを使い・
狭い場所でたくさんの食用となる家畜を飼うようになっていき
ます。作物に施すために落ち葉や野草でつくられていたたい肥
も、たくさんでる家畜のフンにおきかえられました。外国から
たくさん輸入される食料のため、里山でつくられていた農作物
は半分も売れなくなってしまいました。
たくさんの家畜のフン尿や外国から輸入される食料ののこりの
ために日本の土は次第に肥えていきました。
そのために川は汚れ、川では炊事はおろか洗濯までできなくな
っていったのです。



こうして里山は人々から見捨てられ、やがて ますます大きな
家畜飼育用の施設や作られなくなった田畑がふえていきました。
も木々が伸び放題になり、人々が次第に近づかなくなって
しまいました。里山にたくさんのいたはずのいろいろな種類の
動物や植物もいつのまにかいなくなります。
五穀豊穣(作物が豊かに実ること)を祝うお祭りや、ご神木であ
る木にまつわるお祭りをとおして、長く里山をみまもってきた
鎮守の森の神様も、きっとさみしくおもわれていることでしょう。

さて、里山と里地は死んでしまったのでしょうか。一度失われ
た里山と里地は復活することはかなわないのでしょうか。
いえ、希望はあります。

少しずつ暮らしを変えていけば
きっと里山と里地、そして美しい森と清らかな水の流れはよみ
がえることでしょう。
そこでは昔話で登場してきたたくさんのいろいろな種類の動物
や植物もたちも、里人といっしょにきっと笑顔で生きていける
はずです。



グリーン・ブレイカーズ-本・写真 本当は危ない有機野菜 」 

ソフトに語ると、こうなります。
でも、昔話って ホラーでもありますよね。
この本の本質はそんな話なんです。