セント・オブ・ウーマン　夢の香り

あらすじ

高校３年生のチャールズ（クリス・オドネル）は、アルバイトで、盲目の元軍人フランク（アル・パチ

ーノ）の世話を数日間だけ引き受けることになります。

しかしこのフランク、かなりの変わり者でアクの強い人物。

勝手にニューヨークに旅行することを決めてしまっていて、チャールズは仕方なく同行。

チャールズには、学校で友人に関するトラブルがあったため、旅行中そっちが気になってしょうが

ありません。

それは、友人達が校長先生の車にいたずらを仕掛けている所を目撃してしまったこと。

盲目のせいかカンの鋭いフランクは、チャールズが重苦しい気持ちでいるのを見抜き、巧みに悩

みを聞き出します。

最初は勝手なフランクに辟易していたチャールズですが、一緒に行動するうちにだんだんフランク

を大事に思うようになり、フランクの方も誠実なチャールズをかわいがる（？）ようになっていきま

す・・・。

感想

「アル・パチーノは苦手」って思っている人いませんか？

そういう人にこそ、この映画はおすすめです！

私自身、ずっと前からアル・パチーノは苦手でした。

「ゴッドファーザー」は軽くトラウマ。（ファンの人すみません。）

でも、この映画でのナイスな演技で、彼に対する見方が１８０度変わりました。

本当に目が見えていない人のような目の動き。

アクの強いおっさんにありがちな、話し方。（言葉の最後に「ハッ」って言ったりする）

最初は「こういう人とはできるだけ関わりたくないな・・・」

と思わされるのですが、だんだん「すてきなおじさま」に見えてきます。

観る人の気持ちをそういうふうに変えていくっての、すごい。

そしてそんな彼とタイプの違う、チャールズとの対比がとても面白いです。

真面目でピュアなチャールズは、つい応援したくなる好青年。

３時間近くある作品でしたけど、展開が面白くて全然退屈しません。

フランクは次にどんなおもしろい言動をとるのか。

チャールズの学校での悩みはどうなっていくのか。

この二つが同時進行しているから展開が早く感じられるのかな。

ラストに近づいてくると、「え～、もっともっと先が見たい！」とまで思うぐらいです。

タイトルはなんだかロマンティックなラブストーリーっぽいのですが、それはあくまでタイトル。

ラブストーリーと言うより「思いやりの大切さ」を伝えたいドラマ、だと思いました。

フランクが、女性のつけている香水を一発で当てちゃうからこういうタイトルなんでしょうね。

ちなみに、香水をつけていない女性だったら・・・使っている石けんを当てちゃうんです！

映画大好き