一つくらいお正月らしいことを、でもないですが、気になっていた映画を観に行きました。

浦和美園のイオンシネマでやっていました。

 

最近の映画に多いドタバタの目まぐるしい展開や、爆発シーンなどはない、特殊な映像技術やCGなども一切なく、静かな、でも観て良かったな、という映画でした。ちょっと哲学的かも。

 

 

静かなのは、主役の役所広司演じる人物が無類の無口、という設定なのもありますが、音はしないものの表情は豊かで、これは役所さんでないと主役が成り立たない、と思ったりもしました。

 

職業がトイレ清掃員・・・なのですが、道具を自分で工夫して作ったりもしているらしく仕事にはパーフェクトな人物らしい。

音楽(70年代頃の洋楽?)が満ち、マニア好みの本が沢山出てくる(いずれ上記添付のサイトに)、決して貧相な暮らしでもなく。

親しい間柄というのではないけれど決まった人と(目で)挨拶をするなど、人と接点がないわけでもなく、でも近づき過ぎもしない、馴染みのお店もあって、それなりに人付き合いもあって。

 

どうも、父親と確執があるようだし、育った家は裕福みたいだし、バックストーリーがあるようだけれど語られず。

昼食を取る神社?のベンチで始終隣り合わせる会社員風の若い女性とは、しばしば目があって会釈はするけれど、それ以上の関係になることもなく、何度も出るこの女性はストーリには絡まず・・・。

 

最後の最後に「木漏れ日」を英語で説明する文章(日本語でも)が、ちゃんと読める時間量を取って映し出されて・・・

木漏れ日というのは日本語にしかないんだそうで、この映画のキモにもなっているようで。

 

レイクタウンでは上映されていないし、昨夜遅くにネットで予約を取った時には2割も席も埋まっていなくて世界的評価は高いらしいのに人気ないのかな?と思ったのですが、今日映画が終わって上着を着ようと立ち上がって後ろを見たら席の8割は埋まっていて、しかも私と近い年代の人がほとんどで・・・。

 

起承転結みたいなストーリーはないのだけれど、明らかに「物語」はある、というか・・・。

言葉にならないところは音楽と似ているような映画でした。

 

ということで、これが今日の前半。(後半は明日)