「今こそアメリカの、いや、世界の転換期です!」
カタリーナ大統領は、大勢の議員達を前に、国会で演説しました。
戦争に費やす税金や労力を、平和な世界を構築する為に使おう!と提案したのです。
「手始めに軍事費の5%を、転用したいと思います」
うぉ~~❗️パチパチパチパチ…
どよめきと共に、多数の議員から賛同の声が上がりました。
(俺達、何故今迄、そんな事に気が付かなかったんだろう…)
大多数の議員が、心の中で、そう思っていました。
皆、戦争神話に洗脳されていたのです。
その時です。
異議を唱える人物が現れました。
それは、国防総省(アメリカ官庁の中で最大規模の組織)長官のブレッド・アンベラーでした。
ブレッド「今や我が国の軍事費は、世界一を誇ります。国家予算の1割が軍事費というのは、異例の事態です。
私も就任した当初、何故、世界の群を抜いて6000億ドルも計上しているのか疑問でした。
恐らく、報復の恐怖心から、雪だるま式に膨れ上がったのでしょう。
しかし、これではアメリカ自体がテロリスト国家、と見なされても仕方ないのでは無いでしょうか?
その反面、民生費は2000億ドルに留まっています。
国民に貧困を押し付け、膨大な軍事費を拠出する事は、人間的、財政的に困難な状況にあります。
アメリカは、世界の平和にも責任がある国です。
5%なんて、みみっちい事は言わず、50%にしましょう!
その方が他国へのアピールになります。
まあ、半分にしても、世界一の軍事費拠出国には変わりませんけどね」
うぉ~~❗️パチパチパチパチ…
どよめきと共に、多数の議員から賛同の声が上がりました。
カタリーナは、胸を撫で下ろしました。
ブレッドは、カタリーナの説明が足りない部分を、上手く捕捉してくれたのです。
*・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。.。.:*・゜゚・*
国会の後、ブレッドがカタリーナに近づいて来ました。
ブレッド「貴女の演説には、いつも心を打たれます。
私も国防総省長官である前に一人の人間です。あと、3人の子どものシングルファザーですけどね。(^_^;)
以前、広島の原爆資料館を訪れた際、自分が如何に戦争について無知であったかを痛感しました。
私も本当は平和主義者なんですよ。^ ^
今度、良かったら、核不拡散条約や、核兵器廃絶について語り合いましょう」
そう言うと、爽やかな笑顔を残して、風の様に去って行きました。
その時、カタリーナの心のカーテンが、優しく揺れました。
つづく。
