6.自分自身について
生き様が偉大な日本の二人の偉人
西行法師は平安時代の人であるが、高位の貴族の身分を捨て若くして官位を辞し、出家して放浪の旅に出た。
職に就いている限り、欲望と戦わなくてはならない。
出家して、この世の誘惑から縁を切って、神の世界に近づきたかった。
西行物語を読むと、京都の奥地の庵に隠棲したり、日本各地の寺院や神社に滞在してその後の人生50年を放浪して過ごした。
松尾芭蕉は西行を深く尊敬し、晩年は奥の細道を旅するという一世一代の決意を実行した。
芭蕉の人生も出家と変わらない質素と無欲に貫かれていた。
西行は和歌、芭蕉は俳句の世界で日本の歴史に足跡を記したとしても、出家は生き様そのものを偉大な姿に現出した。
生あるものは必ず死に直面する。
西行法師と松尾芭蕉は日本の歴史の深淵さと日本人の偉大さの象徴ではないだろうか。