今回のWS「芝居を創る4 」は西村雅彦さんの総合プロデュースになるもので、主催は市民プラザ。私たちのチームの担当は、関口静夫先生でした。
演劇の最初の稽古と言えば「台本読み」(ほんよみ)ですね。
それから、台本持っての立ち稽古、さらに台本外して、となった時にはもう公演直前でした(・_・;。まだ台詞全部覚えてないし。本当にこれで出来るのか〜とみんなが思ったみたいです。でも最後の集中は凄かったですね〜皆さん仕上げていかれましたね。わたしも家族に台本を読んでもらったりして、練習しましたよ〜。と、そんな稽古をする中での気づきをシェアする前に。
稽古に先んじて全員参加の結団式がありました。その様子を少し。西村雅彦さんを始めとする講師陣の先生方とスタッフの皆さんの紹介があり、その時はあまりよく分からなかったのですが、ただたくさんの方々が関わっておられるのだなあというぼんやりとした印象を持っただけでした。
ですが、いま終わってみて、照明はもちろん、舞台裏の大道具小道具の用意を細かくしてくださって、私たちはただ自分たちの役を演じることだけに集中できるように気を配ってくださったり、衣装のことや演技についてもいろんなアドバイスをくださったりして、ほんとうにお世話になったんです。
終わったいま思うのは、すごいサポートをいただいてたんだなあということです。
お芝居をしての実感ですが、芝居だけでなく、いろんなことがそうだと思うのですが、物事に向き合う時、意識の持ち方ってとても大事で、「大丈夫」という勢いで向き合い、行動することが出来れば、まずそこで及第というか。
だから稽古に稽古を重ね、嫌になるまでやり続ける。そうすることで大丈夫になるということ。
最初の顔合わせの際に関口静夫先生に言われたことでした。
顔合わせの前の結団式でも西村雅彦さんがおっしゃってたのは
「これから公演までの1月。たったの一か月です。それは長い人生から見ればほんの一瞬です。瞬きするくらいのものです。この一か月、仕事や勉強や家事をおいても芝居に集中してください」ということでした。
やはりお芝居というのは大変なことでした。みんな本当によく稽古しましたね。わたしもですが。かなりもうこれできっと完璧…というくらいには台詞も入っていたのに、公演当日、お客さんの反応に影響されたのか? 台詞飛びました(´-`).。oO 。
そこが良かったと言ってくださる方もありましたし、自分もそことてもよくわかります。「傷つくことは勲章だ」というグレートマザーの台詞そのままに、その台詞が飛んだそのシーンは記憶の中で燦然と輝いています。今回この芝居の醍醐味について書こうと思ったのも、その場面について書きたかったからなのです。
さて、今回ブラウン管を通さずに西村さんの姿とお話される様子を見ました。聴衆の気持ちをぱっと掴んでさすがでした。間の使い方が絶妙です。
普段テレビをあまり見ないのでよくわからなかったけれど、いろいろな役のパロディなどもたくさん使っておられるようで、サービスたっぷりでした。そんな様子で発声練習などもご指導されます。それはとても楽しかったです✨
西村さんが先月末上梓された
「西村雅彦 俳優入門」DVD付き。
とても役に立つ本でした。発声練習についてもDVDで観ることできます。
本の冒頭に書かれているのが、この市民とともに創る芝居WSを始めたそもそものきっかけは、富山に住むお母さんの周辺のお年寄りの寂しい暮らしがあったということです。
この2年間で3人を見送り、いま父が独り残って、それも遠方におり、滅多に会うこともままならないわたしです。
なんというか、共感もし、とても感銘を受けたことでした。 詳しいことは是非、ご本をお読みになってください。
そのことに関連して、西村さんのメッセージの一つに「人を無視しない」ということがありました。
今回のお芝居のチームは1つが大体10人、4チーム。約40人の参加者があったわけですが、それぞれのお芝居を10人みんなで創っていくということ。そのためにもお互いがお互いを尊重していかねば、そしてそういう関係性を創ることが、いいお芝居をすることよりずっと大切で、終わった時にチームのみんながすっかり仲良く家族のようになれたら、もうそれで大成功と言えると、最初の挨拶でお話されてました。
関口先生も、やはり何度も仰ってたのは、
「自分だけ上手に演れたらいいということでは芝居は成功しない。チームのみんなが互いに助け合えるようになって初めて上手くいく」のだということ。これも最後に本当に実感しました。そういう意味でも大成功なお芝居でした。そんなご縁に恵まれたことにも心から感謝です。
そしてお二人共、更にしょっちゅう仰ってたのはとにかく発声練習の大切さでした。
つづく