【列伝-9】一流科学者が唱えたビックリ空洞説 | 列伝~人類の歴史を彩る儚い軌跡~

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様々な理由から歴史に名を残した人物を、主観を交えながらご紹介します。簡単な紹介程度ですので、詳しく知りたい方はご自分でお調べ下さい。
歴史に興味を抱くことは、人間に興味を抱くことと同意語である。

天文学者:エドモンド・ハリー(17世紀)イギリス

かの有名なハレー彗星の発見者が唱えた『地球空洞説』とは…

エドモンド・ハリーは裕福な石鹸製造業者の家に生まれ、1673年にオックスフォード大学に入学。
在学中には『太陽と太陽黒点』に関する論文を発表。
大学卒業後には『南半球の星座目録』などを発表し、一躍天文学者の一等星に名を連ねる。
1703年にはオックスフォード大学で幾何学の教授になり、1705年には『ハレー彗星』の研究結果を発表する。
1682年にハリー自信が観測した彗星と、これまで目撃されてきた彗星(1456年、1531年、1607年)は同一の天体であり、76年周期で太陽系を周回している彗星であると結論づけた。
そして次に観測できるのは1758年である。という内容であったがハリー自身は1758年を待つことなく他界。
しかし、ハリーの予測したとおり1758年にハレー彗星は現れ、彼の研究は証明された。

このように、一流の学者としての地位も名誉も得ていたエドモンド・ハリーは自信の想像力と科学的な見識を基に
『地球空洞説』
を唱えた。
問題の論文はイギリスの学士院の会報『哲学紀要』に発表している。
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地球内部には厚さ800キロメートルの地殻があり、その地殻の内部は空洞になっている。
さらに、その内部には中身のつまった球体があり、その大きさはそれぞれ火星・金星・水星にひとしく、特殊な発光体により常に明る照らされていて、生物が住むことも出来る。
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としている。
ハリーはその他にも、オーロラは地球内部に存在する、発光性の磁気原子が地球の両端から漏れだした結果起こる現象だともしている。


ニュートンなど、歴史に名を残す大科学者等とも親交の深かったエドモンド・ハリーが発表した、これらの論文『地球空洞説』『オーロラの原理』等をあなたは一笑に付すことが出来ますか?
現代に生きる我々には、なんてバカな話なんだ。と思われるかもしれませんが、
これだけ雄大でファンタジーに溢れた想像力に、私は少し嫉妬します。

とんでもない論文