今回は、不当解雇(リストラ)について判断している裁判例を紹介します(つづき)。 
第5 結論
1 地位確認請求について
 以上のとおり、被控訴人による本件発言はQ2を殺害し、あるいは少なくともQ2に何らかの物理的攻撃に出ることを高い蓋然性で予見させるものではなかったから(したがって、本件が在日米軍が従業員の復職を拒むことができる「軍紀の維持のかく乱を含む安全上の理由による解雇事案」(諸機関労務協約主文第5条c)に該当しないことは明らかである)、本件制裁解雇には制裁解雇事由が認められず、仮にその点を措くとしても諸般の事情にかんがみ本件制裁解雇は解雇権濫用に該当する。被控訴人が控訴人に対し雇用契約上の地位にあることの確認を求める請求は理由がある。
2 未払賃金請求について
 証拠(乙1)及び弁論の全趣旨によれば以下のとおり認めることができる。
(1)通勤手当は実費の趣旨で支給されるものであると認められるから、現実の出勤がされていない本件においてはこれを請求することができない。
(2)被控訴人の被扶養者の年齢が15歳に達したことから、平成19年4月分から月額1万1500円となるものと認められる。
(3)被控訴人は本件制裁解雇の効力が生じたものとされた平成19年12月20日までの賃金を支払われているので、同月分の未払賃金は同月21日から同月31日までに係る9万5662円(基本給8万6966円、格差給8696円)と認められる。
(4)平成22年2月分及び3月分は平成21年度給与改定に伴う較差調整措置によりそれぞれ2万5445円減額され、同月分から基本給表の改正により基本給が26万0500円、格差給が2万6050円に減額されたことが認められる。
(5)平成20年夏季手当は支給率215%(支給額58万5660円)、年末手当は支給率235%(支給額64万0140円)、平成21年夏季手当は支給率195%(支給額53万1180円),年末手当は支給率235%(支給額64万0140円)、平成22年夏季手当は支給率195%(支給額53万0400円)、年末手当は支給率220%(支給額59万8400円)と改定されたことが認められる。
 以上のとおりであるから、被控訴人の控訴人に対する未払賃金請求は、本判決確定の日まで、別紙賃金支給額計算表の支払期日欄記載の期日限り、同表合計額欄記載の金員及びこれに対する各支払期日の翌日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由がある。 
3 結論
 よって、これと一部結論を異にする原判決中未払賃金請求に関する部分(主文2項)を上記の限度で変更し、その余の部分は正当であるからその余の本件控訴を棄却することとし、主文のとおり判決をする。
なお、不当解雇(リストラ)についてお悩みの方は、専門家である不当解雇(リストラ)を扱う弁護士に相談してください。また、企業の担当者で、残業代請求についてご相談があれば、顧問弁護士にご確認ください。顧問弁護士を検討中の企業の方は、弁護士によって顧問弁護士料金やサービス内容が異なりますので、よく比較することをお勧めします。そのほか、個人の方で、保険会社との交通事故の示談・慰謝料の交渉オフィスや店舗の敷金返却請求(原状回復義務)多重債務(借金)の返済遺言・相続の問題刑事事件などでお困りの方は、弁護士にご相談ください。