今回は、不当解雇(リストラ)について判断している裁判例を紹介します。
第2 審理の経過等
1 事案の骨子
(1)雇用契約等
控訴人は、アメリカ合衆国軍隊(在日米軍)及び諸機関が必要とする労務の円滑な充足と労働者の権利、利益の擁護を図る観点から、労働者(駐留軍等労働者)を雇用し、その労務を在日米軍及び諸機関に提供している(間接雇用方式)。控訴人は、米国政府との間で、それぞれ対象とする労働者を異にする基本労務契約、船員契約及び諸機関労務協約の3つの労務提供契約を締結し、当該契約に基づき、日米両国政府が分担して労務管理を行っている(日米共同管理方式)。
被控訴人は、平成7年4月17日、基本労務契約に基づき控訴人に雇用され、各基地に配属されていたところ、平成14年10月16日、諸機関労務協約に基づきキャンプ瑞慶覧海兵隊福利厚生部(MCCS)自動車輸送課に転任し、自動車機械工として稼働していた。
本件制裁解雇の当時、被控訴人の直属の上司は第一監督者であるN1(N2)であり、その他の上司として、階層順に第二監督者であるP1(P2)、Q1(Q2)及びR1(R2)が勤務していた。
(2)制裁解雇の定め
従業員が著しい非行その他違反行為及び制裁措置に関する表(附属書6(英文附属書3)別添1。本件違反行為表)に列挙された行為を行ったときは、制裁解雇の措置を執ることができるものとされている(諸機関労務協約附属書8(英文附属書18)D節10a)。本件違反行為表には、12「秩序を乱す行為」b「重」として、「争闘、脅迫もしくは他人に対する傷害、権限ある者に対する肉体的抵抗、士気、業務もしくは規律の保持に悪影響をあたえる粗野な言動またはみだらなもしくは不道徳な行為」が列挙されているところ、違反行為1回目に執ることが適当な制裁措置として「公式訓戒から解雇まで」、2回目として「出勤停止から解雇まで」、3回目として「解雇」がそれぞれ明記されている。
制裁解雇に当たっては、日本国の労働法規によって除外される場合を除き、公式な人事措置通知書により制裁解雇の予告及び解雇の決定をしなければならないものとされている(諸機関労務協約附属書8(英文附属書18)D節10b)。そして、公式な人事措置通知書は、あらかじめ沖縄防衛局に送付されるなどの所要の手続を経て、正式なものとすることが完了するものとされている(諸機関労務協約附属書8(英文附属書18)E節8)。
(3)本件制裁解雇
被控訴人は、平成19年1月17日、第一監督者であるN2に対し、最近Q2が自分を解雇しようとしているなどとして「もう我慢できない、家族には迷惑をかけたくないから妻と離婚する準備とか、手続も全部したから、もうQ3(Q2)を殺す。」と発言したものとされている(本件発言)。また,被控訴人は、平成15年ころから平成18年ころまでの間、同僚や上司に対する攻撃的な態度を執るなどしたものとされている。
在沖米海兵隊民間人人事部(海兵隊人事部)は、被控訴人の本件発言及び上記態度が制裁解雇事由としての「秩序を乱す行為」「重」に該当するものとして、いずれも控訴人の同意を得た上で、平成19年11月20日、被控訴人に対し、その旨を記載した解雇予告通知書(本件解雇予告通知書)を交付して解雇予告を行い、同年12月18日、同月20日付けで解雇する旨の解雇決定通知書(本件解雇決定通知書)を交付して解雇する旨の意思表示をした(本件制裁解雇)。
なお、不当解雇(リストラ)について専門家に相談したい方は、不当解雇(リストラ)に強い弁護士に相談してください。また、企業の担当者で、従業員の解雇についてご相談があれば、顧問弁護士にご確認ください。そのほか、個人の方で、保険会社との交通事故の示談交渉、刑事事件や多重債務(借金)の返済、遺言・相続の問題、オフィスや店舗の敷金返却(原状回復)などでお困りの方は、弁護士にご相談ください。
第2 審理の経過等
1 事案の骨子
(1)雇用契約等
控訴人は、アメリカ合衆国軍隊(在日米軍)及び諸機関が必要とする労務の円滑な充足と労働者の権利、利益の擁護を図る観点から、労働者(駐留軍等労働者)を雇用し、その労務を在日米軍及び諸機関に提供している(間接雇用方式)。控訴人は、米国政府との間で、それぞれ対象とする労働者を異にする基本労務契約、船員契約及び諸機関労務協約の3つの労務提供契約を締結し、当該契約に基づき、日米両国政府が分担して労務管理を行っている(日米共同管理方式)。
被控訴人は、平成7年4月17日、基本労務契約に基づき控訴人に雇用され、各基地に配属されていたところ、平成14年10月16日、諸機関労務協約に基づきキャンプ瑞慶覧海兵隊福利厚生部(MCCS)自動車輸送課に転任し、自動車機械工として稼働していた。
本件制裁解雇の当時、被控訴人の直属の上司は第一監督者であるN1(N2)であり、その他の上司として、階層順に第二監督者であるP1(P2)、Q1(Q2)及びR1(R2)が勤務していた。
(2)制裁解雇の定め
従業員が著しい非行その他違反行為及び制裁措置に関する表(附属書6(英文附属書3)別添1。本件違反行為表)に列挙された行為を行ったときは、制裁解雇の措置を執ることができるものとされている(諸機関労務協約附属書8(英文附属書18)D節10a)。本件違反行為表には、12「秩序を乱す行為」b「重」として、「争闘、脅迫もしくは他人に対する傷害、権限ある者に対する肉体的抵抗、士気、業務もしくは規律の保持に悪影響をあたえる粗野な言動またはみだらなもしくは不道徳な行為」が列挙されているところ、違反行為1回目に執ることが適当な制裁措置として「公式訓戒から解雇まで」、2回目として「出勤停止から解雇まで」、3回目として「解雇」がそれぞれ明記されている。
制裁解雇に当たっては、日本国の労働法規によって除外される場合を除き、公式な人事措置通知書により制裁解雇の予告及び解雇の決定をしなければならないものとされている(諸機関労務協約附属書8(英文附属書18)D節10b)。そして、公式な人事措置通知書は、あらかじめ沖縄防衛局に送付されるなどの所要の手続を経て、正式なものとすることが完了するものとされている(諸機関労務協約附属書8(英文附属書18)E節8)。
(3)本件制裁解雇
被控訴人は、平成19年1月17日、第一監督者であるN2に対し、最近Q2が自分を解雇しようとしているなどとして「もう我慢できない、家族には迷惑をかけたくないから妻と離婚する準備とか、手続も全部したから、もうQ3(Q2)を殺す。」と発言したものとされている(本件発言)。また,被控訴人は、平成15年ころから平成18年ころまでの間、同僚や上司に対する攻撃的な態度を執るなどしたものとされている。
在沖米海兵隊民間人人事部(海兵隊人事部)は、被控訴人の本件発言及び上記態度が制裁解雇事由としての「秩序を乱す行為」「重」に該当するものとして、いずれも控訴人の同意を得た上で、平成19年11月20日、被控訴人に対し、その旨を記載した解雇予告通知書(本件解雇予告通知書)を交付して解雇予告を行い、同年12月18日、同月20日付けで解雇する旨の解雇決定通知書(本件解雇決定通知書)を交付して解雇する旨の意思表示をした(本件制裁解雇)。
なお、不当解雇(リストラ)について専門家に相談したい方は、不当解雇(リストラ)に強い弁護士に相談してください。また、企業の担当者で、従業員の解雇についてご相談があれば、顧問弁護士にご確認ください。そのほか、個人の方で、保険会社との交通事故の示談交渉、刑事事件や多重債務(借金)の返済、遺言・相続の問題、オフィスや店舗の敷金返却(原状回復)などでお困りの方は、弁護士にご相談ください。