今回は、サービス残業の残業代請求に係る裁判例を紹介しています(つづき)。
(五)原告が勤務していた店舗では営業時間は午前二時までであり、営業時間の終了後に原告は店内の後片づけをしていた(〈人証略〉、原告本人)。
(六)原告の九月分の賃金が支払われたのは同年一〇月七日ころであり、一〇月分の賃金が支払われたのは同年一二月に入ってからであり(原告本人)、一一月分と一二月分は未払である(争いがない。)。
2 以上の事実を前提に、原告と被告が本件契約の締結に当たってした合意の内容について検討する。
(一)右1で認定した事実によれば、原告と被告は、本件契約の締結の際に、被告は原告に対し固定給として一か月当たり金四〇万円を支払うこと、昇格することによって賃金が引き上げられていくこと、被告の原告に対する賃金の支払は二〇日締めの月末払いであること、原告の勤務時間は午後五時から翌日の午前二時までであること、そのうち休憩は一時間で実労働時間は八時間であること、原告はその勤務に係る店舗の営業時間の終了後に後片づけをすることなどを合意したこと、原告がサブマネージャーに昇格したことに伴い原告の一〇月分以降の賃金は金四一万円に引き上げられたことが認められる。
(二)これに対し、被告は、原告の賃金は月給制ではなく、一日当たり金一万六〇〇〇円、一〇月分の賃金からは一日当たり金一万六四〇〇円で二〇日締めの月末払いという日給月給制(本来日給制であるが、その支払を日々行うのではなく毎月ごとに支払う月払い日給制)であると主張する。
 しかし、被告の募集広告には固定給として月給金四〇万円を支払うという記載があったこと(前記第三の一1(一))、被告の採用面接の担当者は原告に対し固定給として月給金四〇万円を支払うという説明をしたこと(前記第三の一1(二))、原告の一〇月分の賃金の支給対象となる出勤日数は二五日であるのに対し、一一月分の賃金の支給対象となる出勤日数は二七日であるから、原告の賃金が日給金一万六四〇〇円であるとすると、一〇月分の賃金は金四一万円、一一月分の賃金は四四万二八〇〇円となるはずであるが、被告の賃金台帳では原告の一〇月分の賃金及び一一月分の賃金はいずれも金四一万円であること(前記第三の一1(四))、被告の賃金台帳では右の金四一万円は基本給とされていること(前記第三の一1(四))、これらの事実を総合すれば、原告の賃金が原(ママ)告の主張するような日給月給制であると認めることはできない。
(三)ところで、原告は月の中途に入社して月の中途で退社しているから、いわゆる月給制である原告の賃金においては月の中途で入社又は退社した場合の賃金の計算方法がどのようになるかが問題となる。
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