LILIUM リリウム 少女純潔歌劇 | 猫の島調査報告書

猫の島調査報告書

月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目

森の奥にある、思春期の少年少女ばかり隔離されたサナトリウム。
ゴシックな衣装にメイク、セット。
明るくさんざめく少女たちの笑い声の、背後に隠された謎。

以下、ネタバレ込み感想。
率直に。





■全体感想
オープニングは大層美しかった。
が、エンディングは少しばかり不足。そこは力業でもゴテゴテ耽美にしとこうよ。

物語は耽美よりは中二気味?
きっちり進んで謎も解き明かされ、アクションも挟まれ結末も明快なのだが、場面構成としては後半中弛み箇所が二回くらい。
ファルスのネタばらし独白以降は長過ぎ。
くどぅーが幾ら頑張ってもあれは厳しい。
最後のリリィの場面(とその前の全員の場面)は、演出ちゃんと付けてあげてください。
全員同じ動作の反復はどうなの? お腹を連続で刺すより、例えば首に刃当ててひいたりした方が動きは綺麗では。ファルスも、死なないならさっさと首切ればいいじゃん、とか思ってしまう。


音楽と歌は良かった。
(たまに一曲丸々全体ピッチが低かったりしたが演出の内?)
特に記憶に残るのは、
オープニングの舞台テーマ提示ともいえるシルベチカのソロ。
序~中盤あたりのリリーのソロ。
マーガレットと親衛隊の曲のディズニー的楽しさ。
紫蘭・竜胆の共犯者デュエット。
リリー・スノウ・マリーゴールドの三つ巴バトル。
チェリー・カトレア・ローズ・ナスターシャムが秘密を発見してしまうシーンの4人の個性とテンポの良さ。
シルベチカとキャメリアの愛のデュエットの切なさと幸福感。


■キャストごと感想
鞘師りほりほ(リリィ)。
演技は苦手なのか。真っ向からの子役演技で1人浮いていた。殻を破る日は来るのか。
雰囲気が少年ぽい。女子の潔癖さじゃなくて、男子の潔癖さと自省みたいなものを感じる(ある種の少年漫画の主人公的な)。
ちやほやされるかどうかは判らんがw、男役は合うと思う。近い内に見てみたい。
歌は反対に大人の歌で、歌声も娘。曲より無理なく素晴らしかった。


和田あやちょ(スノウ)。
多分、こっちが主人公。
奇跡的なスタイルの良さ。声。陰のある存在感。
作品に一番馴染んでいたのはこのかた。


くどぅー(ファルス)。
お疲れさまと言いたい。
工藤少年の部分は全く問題なくチャラ男風味で良かった。
後半はよく頑張ったとしか……、何しろこれは大変な役。あと、もっと負担を減らし且つ効果的な演出が可能だったと思われるという意味でも大変だっただろう。
群舞で1人だけ猫背&振りのメリハリが無くて悪目立ちなので、そこだけは改善を……。


田村めいめい(マリーゴールド)。
この役と演技・歌は、今キャスト内では彼女しかできないが、それじゃあ製作にとって都合が良すぎると思う。
キャストが多いなか、衣装と髪型が似通っているため、ダンピールとして虐められている場面と、その他の場面で見分けがつきにくい。(ぱっと見で他の子と変わらないのに差別されてる重さもあるが)
服従は「させる」で、お願いします。
贅沢を言えば、可愛い側面のめいめいも見たい。


福田マロテスク様(紫蘭)。
ツインテールに妾キャラ(一人称は妾ではないが)は反則。歌も演技も反則級。
この物語のリアリティは彼女とフクちゃんが柱になっているので、この役作りに納得。


譜久村みずぽん(竜胆)。
個性を理解していたと思う。あゆみんとは逆に、客の求めている譜久村を前面に出した役作り。宛書きか。
まろさんとのデュエットは大変好み。


小田ちゃん(シルベチカ)。
雰囲気と演技は花丸。可愛らしい。非常に可愛らしい。
歌は無理に太い声にしなくてもいいんだけどなー。初っ端ソロだけは常にフラットがかっていて勿体なかった。


中西かななん(キャメリア)。
今日のMVP。かななん格好いいよ、かななん。
男役だという違和感を感じさせない王子系(乙男?)の完璧さ。
普段のフェミニンさが全く出ていないのが凄い。後半のデュエットがとても良かった。
良かったので終演後に予定にない個人写真を購入。ゴス系ヘアメイクの似合わなさにかなり躊躇したが購入。舞台上では大丈夫だったんだが。


石田あゆみん(チェリー)。
前から演技には定評があったが、実物でそれを確認した。石田、ではなくチェリーとして役で生きていたのは彼女が一番だった。


竹ちゃん(カトレア)。
なんであの子あんな可愛いのさ。奇跡的なピュア感。
ツッコミ入れる隙もない吹っ切れた演技。
ダンス時の姿勢は竹ちゃん・りほりほが好み。


ズッキ香音(ローズ)。
なんであの子あんなに可愛いのさPart2。
台詞回しは少々癖が。今回の舞台には合ってるように思うけど、少し勿体ぶった感じ。
群舞中ではあるが、最近の娘。曲では少ない柔らかい動き、手の振り付けをするところは見れて良かった。


りなぷー(ナスターシャム)。
彼女の面白さを垣間見た。アレにはまるのは解る。
派手な役でも見てみたい。


佐藤まーちゃん(マーガレット)。
巧いし、役も可愛らしいが、……この劇にこの役要る? 厳しく言うと、まーちゃんを単なる状況説明役に使わないで下さい。
某舞台でで主人公の友人の特殊な事情がとってつけた感じだったのを思い出す(彼は存在は必要だったが)。


研修生 田辺(ジャスミン)。
マーガレットの取り巻き1。歌声が可愛い。

研修生 加賀(クレマチス)。
かえでぃーのメイクの合わなさが凄い。かななんは舞台上は違和感ないが、かえでぃーはとても違和感があった。
動きが意外にもとても女性らしくて、刺されて倒れるところは彼女がしっくりきた。

研修生 佐々木りかこ(ミモザ)。
まず身長が伸びているのに驚きw、動きの特殊なのに目を引かれる。腕の角度など「りかこ角度」みたいな明確な個性(良いのか悪いのかは知らない)。


以上。
また思い出したら書くかもしれません。