じゃあ なんで? | 猫の島調査報告書

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月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目

「夜毎の指先/真昼の果て」仙石寛子/白泉社。

雑誌「楽園」で連載されていた表題2作と、書き下ろし「どうせまた、朝が来るから」が収録されてます。
「昼」と「朝」は、いつものストーリー4コマ。
収録順は昼→夜→朝なのに、タイトルは語呂がいいからか夜→昼の順番。


先月の「一番星のそばで」が、個人的には薄味に感じられて消化不良だったのだが、
今回は仙石節が効いてて好い。

しかし"ハートフルしんみり系"ってキャッチコピーは如何なものか?
今迄しんみりした話って読んだ中には無かったと思う。「一番星~」なんかは、人に拠ってはしんみりなのかな。でも彼れは苦めハッピーエンドだと思っているのと、しんみりなんて大人しいものではなく、もっと生の感情が溢れて向かってきている感覚がする。
全体に、どっちかというと"身も蓋もない精神的バイオレンス系"とか、"ほのぼのの皮(絵柄)を被った死刑執行人"ぐらいの印象なんですが。
(※使用感には個人差が有ります)


ネタバレしても殆ど問題ないけど、一言云うなら、
此のひと、ほんとに姉弟ネタ好きやねー(・ω・)
「夜」を読んで、姉が居てもこうは思わんけど、年上が好きだった高校生時代を思い出して一寸しんみりした所も有る。
よし、しんみり達成。

「真昼~」は、もうこーゆーのはキツくて仙石ジェノサイドで硲の心はズタボロです。だから怖いんだって!

「朝」はあっけらかんとした味で、如何にも女の子らしいと言われる女の子だなーと。