舞台「フランケンシュタイン」の感想というか、自分用覚え書きというか。
観劇中に考えていたことを取りとめなく。
※ 盛大にネタバレ有り
まず、音楽が良かった。
音楽提供はLUNASEAのSUGIZO。演奏者は若い女性(に見えた。顔が丸めだったのでスギ様ではないと思う)。
SUGIZOはその昔、演技者。という舞台系テレビドラマで共演している経歴が有った。
舞台美術。装置は大道具は少なくシンプル。
怪物の生まれた研究所、森の中は美しい。
1つめの驚きは、
フランケンシュタイン博士か留守の内に、怪物が人工子宮に産み落とされること。
あれは博士と怪物の擦れ違いの初っ端だろう。
知らない内に子供(怪物)がこの世に生まれ出ていたことを知り、実感の湧かない父親(博士)。
幕開けは、怪物の独壇場。
タイトルロールではないが、矢張り怪物がメイン主人公だよなぁ。(見終わって更にその思いは強まる)
ここの振りは配役(東山/坂本)で違うらしい。
2つめは、生まれたての怪物が無邪気なこと。
陽の光に笑み、人を真似する所作も可愛らしく、知識もない。
3つめは、知識を授けてくれた老人の息子夫婦が一目で恐慌状態に陥ったこと。
そしてパニックになった人間の思考は停止する。
巨大Gとは言わずとも、エイリアン的な見た目だったんだろうなぁ。ここがなんとなく西洋文化と和物の違いかなぁ。生理的に駄目な異物、の切り分けというか。
ここまではっきりとした暴虐キャラは初めてか?
アメリカくらいかな。室温の警官はちょっとネジが外れているので、冷静な怪物とは方向が違う。
坂本は王子様より王様オーラ(知人女子には全員に否定されたがw)なので、復讐者となった後の冷徹な怪物はかなりの嵌まり役だったと思う。
ちなみに歌ってない時も良い声だった。
そういえば一般的な印象に近い方のキャストの回だったな。
お坊ちゃまな天才博士:東山、
博士の作り出した高スペック個体(見た目癖有り):坂本
4つめは、まぁアレでしょ。
『わたしの美しい妻』解体ショー。あれは心臓に悪い。
あれが、最大にして最後のすれ違いだ。
(あれ以降、博士と怪物には意思の疎通が有る)
自分だったら怪物繁殖させたいんだけどなぁ←それは既に違う話です(笑)
5つめは、凄く救いのある結末だったこと。
これは異論有り有りなんだろうけれど、自分にとってはとてもしっくり来る幕引きだった。
あとはスコット探検隊は靴も食べたよ的なところから、更に一歩踏み込んだよな。紳士な怪物と、(二重の意味で)犬喰いする博士。
つか怪物強えーよ。頑強すぎるだろ。
花嫁殺害後、
博士は怪物を物ではなく、意思の有る個体(=人間、または人間に準じるもの)として扱い、
怪物はその存在により、博士の研究の集大成(=最終的に誰も信じる者がいなくなった博士の人生)を体現している。
共依存ではないけれど、お互いを証明するものがお互いしか居ない。
200年後くらいに氷の中から2人の遺体が見つかったらロマンじゃね?
(って、後5年くらいで200周年だw)
好感度高いのは、博士の妻。
結構度胸の座ったおひとで良かった。個人的には彼女が出ていたシーンは全て名シーン。
もし彼女が生きていて怪物の子供を産んでいたらどうなったのかなぁ。(エグい話ですまん)
展開が速い&濃密。
概要は殆どの人が知っているネタだけれど、次にどのシーンに行くのか判らないテンポの良さ。
冷静に見たら笑えるかもしれんが、本当に舞台内のリアリティはほぼ完璧と言ってもいい。
感情移入するのはフランケンシュタイン博士の方だが、
キャラクターとして好いと思うのは怪物の方だった。
あれはキャラ勝ち。
反対のキャスティングも、見られる人は是非見比べて欲しいと思う。