神の助けがあれば、論理が解明してくれるはずです。 | 猫の島調査報告書

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月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目

80年ほど前の原稿が最近発見されて出版されたのではないか、とすら思える。
コテコテの古典派ミステリ短編集。
ディーン牧師の事件簿 (創元推理文庫)/ハル・ホワイト
¥1,050
Amazon.co.jp

不可能犯罪と、老牧師の人間臭いキャラクターがマッチした好短編が詰まっていた。

収録1作目はまだ固い感じで、読み終わった時も、ちょっとネタ古いしどうなんだろう……? と思っていた。

しかし、牧師の世界観に馴染むとともに、海外ものの違和感は殆ど感じなくなり、なにより2作目以降、正直ここまで直球本格で来るとは思っていなかったから、期待を大きく超えた。

ほとんどの作品において、密室が存在しているという点がまた好きだ。

最近半年の中で1番好みかもしれん。


「推理」と「小説」がとても合っているのだね。

特にこの牧師でないと話が成立しないところがいい。

ユーモラスで、職業上、街の多くの人間と友人であり、推理力に富むディーンであるが、

妻に死に別れ、職も退き、20年同居の犬とともに嵐とバナナプディングを楽しみする孤独感の強い暮らしぶりが刺激的な事件と好対を成す。


教会に天使が現れ、友人の牧師が事件に巻き込まれる、苛烈な「聖餐式の予告殺人」と、

ディーンが捜査に首をつっこむのを心良く思わない刑事の登場する、奇想天外な「ガレージ密室の謎」が特に良かった。

ディーン牧師は、若いころからなんだかんだと事件に引き寄せられる体質というから、そのうちサム・ホーソーン医師のような過去を振り返る作品も読めるのかもしれない。今後期待。



解説によると、作者ハル・ホワイトのHPは必見らしい。(ミステリ的な意味で

この記事を上げたら、見に行ってこよう(°∀°)b


<収録作品>

日本語の題名、内容直結すぎw。


・プロローグ

・「足跡のない連続殺人」 

・「四階から消えた狙撃者」

・「不吉なカリブ海クルーズ」

・「聖餐式の予告殺人」

・「血の気の多い密室」

・「ガレージ密室の謎」


以上