「空白の叫び」下/貫井徳郎/文春文庫。
- 空白の叫び〈下〉 (文春文庫)/貫井 徳郎
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凡庸であることを忌避する孤高の不良・久藤
資産家の息子にして天才気味の美少年・葛城
育児放棄され祖母叔母と共に暮らす地味な普通の子・神原
三人の15歳は、それぞれ少年院から外界へ戻されるも、新しい生活は着実とは言えない。
御法度である連絡を、お互い取り始めたことから、また大きな波が押し寄せてくるのだった。
以下、感想メモ。
ネタバレしかないので、注意。
下。
何故か着々と連み始める3人。
そして神原鬼畜伝説第2章ハジマタ。
この子どこまで転がって行くんだろう。思考の流れがどんどん加速して斜め上に。
全部責任転嫁するし、人の力頼りまくるし、都合悪くなると逆ギレの上、こすい。
「ありもしないものをあると信じる」
増田のおいしい仕事って、彩の上前跳ねてるのか? そこまで考えるのは先走り過ぎか?
久藤→←葛城。
一言で言うなら、うぇ、自己愛乙。そんな自分も好き(笑)
この世界に居場所が無いのなら、本当は此の隣も安寧の地ではないだろうに。
銀行強盗あっさりしすぎで、拍子抜けする。
しかし神原の件が何も考えてなさ過ぎて怖い。恐ろしい、ではなく、この子こんな無防備で生きてけるのかいというハラハラ感。
久藤の嫌がらせの元には納得。そりゃそうだ。
久藤は憤りを受け止めるんだな。(これ神原だと逆ギレコースだよなぁ。)
でも父よ、それはやはり抑圧でもあるってことは認識して欲しいところだ。狭い世界でお互いに幸せだったからいいけれど。
怒涛の親心には共感するのだが、ここまで3冊読んできた物語に対しては些か力が足りないように感じる。でも正しいからもっと主張してほしい。
英里がいい女に徹底している所に好感。
葛城と葛城父方面(神原含む)は、大体予想通り。
神原は、最後まで子供のままだったなぁ。
全編、頭に映像が浮かんでいた。
お墓のシーンは、特に映画みたいだった。そして蛇足だとも。(失礼)
穏やかな無事な人生を送りたい、自分は葛城タイプですかね。何でも出来はしないけれど。
サボテンになりたい。
すべてが都合よく行くところを割り引いても、魅力ある、考えさせられる作品だった。
うん、満足の一歩前。