「川に死体のある風景」/創元推理文庫。の後半の感想。
▼前半の記事
http://ameblo.jp/grayground/entry-10492620422.html
●「この世で一番珍しい水死人」/佳多山大地。
南米コロンビア、3体の死体が流れる濁流を脇に、15年前の刑務所入獄事件(脱獄にあらず)を探偵はどのように解いたのか。
講談社の「本格ミステリ06」にも収録されている、珍しい佳多山作品。
いやツボをついた舞台設定、構成が面白い。さすが解説者解っていなさるw
●「悪霊憑き」/綾辻行人。
京都に住む、時にちょっと記憶が曖昧になったりする推理作家は、散歩中に川に藻の絡まったような物体を発見してしまう。
彼女は水属性の妖憑きだと言われていたが……。
推理作家(U君とかAーヤとかと多分同一人物w)が出逢った日常に入り込んだ非日常の事件。はっきり怪奇譚なのに論理は地に足着いてるのが◎
お得意の*******も健在。
深泥丘シリーズでYUIな一編でもある。
●「桜川のオフィーリア」/有栖川有栖。
初春、桜の花びらの揺れる中、桜川で少女の遺体が見つかった。
数年後、美少女の誉れ高い彼女の写真は江神の下へ。
謎の写真の裏に隠された真実は……。
江神シリーズ。
江神さんはメイン出ているけれど番外編、だろうか。
透明で少女趣味で、(いや男のロマンだったりするから少年趣味か。←なんか違う意味に取られそうだがw)こんな場面に似合う探偵も、やはり真実の代弁者。
以上、6作品収録。