ミステリ・ジョッキー2 | 猫の島調査報告書

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月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目

 
「本格ミステリの王国」より先に此方を読んだので
感想なんぞ上げてみたりする。
 
 
 
 
「綾辻行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキー〈2〉」/ 綾辻 行人,有栖川 有栖/講談社。
 
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凄く満足した。
 
有栖川作品の中でも硲の大好きな「黒鳥亭殺人事件」や、
連城三紀彦「親愛なるエス君へ」、
小松左京「新都市建築」など収録作品は、めちゃ好みなものばかり。
また、他で読めない作品(スペイン童話に見出された本格ミステリとか……)も
どんどん収録されている。
 
ディスクジョッキーならぬ、2人のミステリ・ジョッキーこと
綾辻と有栖川の友情を超えたミステリ魂の絆(笑)がかいま見える良書です。
 
 
 
感想終わり(・ω・)
 
 
 
 
 
 
 
 
と、見せかけて。
 
 
 
語るよ。
 
 
 
 
●第5回
ミステリ・ジョッキー公開収録の回。
 
まずは「黒鳥亭殺人事件」/有栖川有栖。
キタ━━━(゜∀゜)━━━!!
有栖川短編の中で、3本の指に入る傑作。(←言い切る)
何回読んでもいい。
またゲストの佳多山読みが美しかった。実際、有栖川なら無意識でやっていそうな良心。
 
綾辻の「意外な犯人」は文章では厳しいかな。(元々映像作品なため)
手掛かりモロに見えちゃう。どちらかと言えば綾辻作品は、額縁部分の方が好み。
てか、綾辻の基礎部分て其の幻想小説世界の方でしょう。
え、イソノさん家はって? あんな黒い人達知らんがなw
後なぁ、YUIはなぁ、少女歌手が出てきたときはマジで関係者かと思った。佳多山の指摘以前に何で気付いていないのかが不思議なような。
 
 
 
●第6回。
怪談ぽい謎を扱う作品、ミステリの構造についての考察の回。
 
都筑道夫は全ての作品が推理小説になってしまう体質なのじゃないかというのは納得。
長年のもやもやが表現されてすっきり。
収録は「終電車」。
 
ブッツァーティの「なにかが起こった」は、テンポが良く、文章の過不足の無い作品。
この題材について自分が書くならば……という創作原点が見られて2重に面白かった。
硲が思いついたのは綾辻パターン。
ナチの収容列車の初期版とかね。降りたら異次元も捨てがたい。ただ外の景色はすべて嘘でしたパターンは芸が無いしな。
 
 
 
●第7回。
オドロキとナルホドの回。
この回のミステリ論はいいね。
綾辻と有栖川の分類であり、ひいては
トリックスター(意味違う)とロジカリストの差。
 
ラブクラフト萌え。
翻訳萌え。
とにかく読め。(韻してみる)
収録されてるのは「アウトサイダー」。
 
そして小松左京と連城三紀彦。
小松左京巧すぎる。
「~エス君へ」は解った自分にオドロキ。願望はないけれど結構冷静に読むとナルホドなのだ。
 
 
 
●第8回。
北村薫ゲスト。
 
前々から北村作品が好きでありながら、どうしても北村作品と自分とは相入れないところがあると気付いていたのだが、この回にて確信を持った。
すべてが本格ミステリに見える、と云う着眼点は身に覚えがありまくるwが、
あの作品を好むかどうかに差があるんだなー。
だから北村は教師向きなんだろう。(偏見)
渾身の選択、スペイン童話「油あげの雨」が炸裂。
 
そんなんありかよ、の別役実「六連続殺人事件」。
 
そして3人は35年の時を経た京大ミステリ研の犯人当て作品「ナイト捜し」/大川一夫。に挑む。
蒼鴉城の創刊号に掲載、らすぃ。
犯人当ては文章で読んじゃうと簡単なのが、スレた読者でスマンと云う気にさせる。まぁ、やはり時代が進んじゃったんだよね。技術革新にワロタ。
マニアはよりマニアに。
 
 
 
あああ満足。
 
違和感をまったく感じない本だった。
何処まで偏ってるんだ。