主人公の哲学者イザベル・ダルハウジーは、コンサート会場で若者が天井桟敷から転落するのを目撃してしまう。
今まで存在すら知らなかった彼の死が気にかかってしまったイザベルは、姪のキャット、キャットの元彼氏などと捜査を始めた。
んー文章が読みにくい。訳文の加減か、元々なのか。
グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国ならではの葛藤や
事件の起こったエディンバラの保守的社会、
イザベルの昔の恋人への未練などなど。
(この恋人がまたいけ好かない感じなんだ。)
地の文に、一人称で心情と思考が織りこまれまくるのだ。
ミステリ的要素は少ないし、事件も薄味。
鬱屈としたこの雰囲気が好きならば買いかとは思うが、ちょっと自分には合わなかった。
数ページでも立読みしとけば良かった。
邪悪な行いをしていなくとも邪悪である人間は存在する。
またそれは官憲が取り締まるべきものでも、
坊主が告悔を促さねばならないものでもないが
人を喰う人間はいる。
![猫の島調査報告書-東南の阿のひと.JPG](https://stat.ameba.jp/user_images/20090904/21/grayground/1e/21/j/t02200293_0240032010246967439.jpg?caw=800)