「さよならの次にくる」<新学期編>/似鳥鶏/創元推理文庫。
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構成良し!
卒業式編より断章まで合わせてきっちり伏線回収で美しかった。
贅沢なことを言うと、
「狂い咲く薔薇を君に 牧場智久の雑役」(/竹本健治)でも思ったのだが、普通の中高生学園ミステリの範囲の為、トリックがどうしても甘くなるのは仕方ないのだな。
後輩について急展開で驚く。色々な意味でやるなぁ葉山。
メイントリック(?)のアレは母校じゃ無理なんだが、マンモス高校のつくりだと可能?
また誰のことかは書かないが、ちょっと小佐内さんを思い出したり。
似鳥にもあとがき作家の称号を授与か。
●「ハムスターの騎士」
葉山は偶然会った女生徒がストーカー被害に合っていると知り、柳瀬女史とともに伊神先輩を呼び、解決に乗り出す。
題名が痛々しい。
●「ミッションS」
校内の便利屋とされた葉山は、特別教室の鍵のすり替えを依頼されるのだが……。
くだらない。が、大きく伏線があった。
●「春の日の不審な彼女」
正門前に佇む不審な『立ち女』に遭遇する葉山。
演劇部の公演先では、密室の中に葉山宛てのプレゼントが届けられ、毎度ごとく謎の渦中に入り込んでいた。そして彼のストーカーも現る。
トリックなど2の次な暴走。
●「And I'd give the world」
卒業式編からの解決編。
ううむ、ちょっとご都合主義でないかい? そこが良くもあるが。
●「よろしく」
問題解決したことに苦しむ葉山。しかし彼は笑って帰って行った。
猫はそこに繋がるのか!