続けて | 猫の島調査報告書

猫の島調査報告書

月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目


なんか今日は更新が上手くいかない。大丈夫かと思いながらも、また記事を上げる。


「初恋温泉」/吉田修一/集英社文庫。

初恋温泉 (集英社文庫)/吉田 修一
¥450
Amazon.co.jp




男と女が温泉に行く短編5編を収録。男女のすれ違いや旅先の静けさを書いた軽い小説。
全部客側の視点だが、日本人温泉大好きやんなぁと思う1冊だ。
また、各話とも実在の温泉宿が舞台になっている。



「初恋温泉」
相思相愛の夫婦が温泉に行く前夜、淡々と妻は事を切出す。
飲食店オーナーの重野は努力をして、憧れの久保田を妻とした。彼女も高校生の頃から重野が好きだったが……。
いいところだけ、見せたいですよ。自然の欲求です。切実です。


「白雪温泉」
結婚を間近に控えたカップルが、雪降る季節にランプの宿に泊まる。ふすまを隔てた隣室にも男女連れがいるのだが、お喋りな"脇役タイプ"の自分たちと違って非常に静かだ。
主人公の片割れ・辻野は雪の無音の世界の中でその意味を知る。
主人公カップルが可愛らしく、作品の後味も良い。


「ためらいの湯」
不倫カップルが旅行になぜか行くことになった。お互いに相手にも配偶者にも負い目を持ち、ずるずるとなりゆきと優しさが重なって京都までたどり着いてしまった。(カップルは東京在住)
老舗旅館にて、確実に結果が出るラストは投げっぱなしの一言。もうちょっと比喩のやり方があるだろう。


「風来温泉」
保険外交員の恭介は最近妻とうまくいっていない。夫婦一緒に行くはずだった宿に1人着いた恭介は、そこで出会った女性と意気投合するのだが……。
「風が見えた」のところは爽やかで無邪気で、この本の中で2番目に好きな部分。あ、上手いな単純に思った。
結末が\(゜□゜)/


「純情温泉」
高校生カップルが初めての旅行に行く話。可愛らしいのぅ。
電車の中のおばあちゃんの笑い皺とか、思いこみであってもこういう幸せを見つけられる健二は羨ましい。
そして吉田修一の書く父親も可愛いよなぁ。





温泉いいなぁと思ったので、続けて「温泉めぐり」/田山花袋/岩波文庫。を読み途中。

温泉めぐり (岩波文庫)/田山 花袋
¥840
Amazon.co.jp