色物の王道 | 猫の島調査報告書

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月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目


インディゴの夜「チョコレートビースト」/加藤実秋/創元推理文庫。



「インディゴの夜」シリーズ第2弾。
渋谷のちょっと変わったホストクラブの面々が、何故か事件に巻き込まれて調査に奔走する、広義ミステリだが全く推理じゃないシリーズだ。
今巻は4短編を収録。

実は前作「インディゴの夜」が始球式(※)だった為、この本を読む気は無かった。
しかしイラストはワカマツカオリ。ワカマツカオリは大好きだ。
という訳で大変悩んだ末に手に取ってしまった。

チョコレートビースト―インディゴの夜 (創元推理文庫)/加藤 実秋
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●「返報者」
歌舞伎町のナンバー1ホスト空也から調査依頼が来た。
内容は、最近業界を騒がせている各クラブのナンバー1に対する薬品襲撃事件と空也の付き人・樹の関連性。
前の事件の借りを返すべく、インディゴのオーナーの片割れであるフリーライター・晶は、純真無垢にしか見えない樹に近付く。


●「マイノリティ/マジョリティ」
もう1人のオーナー・塩谷の後輩が、雑誌の取材旅行後に突如行方不明に。
手掛かりは見あたらず途方に暮れる頃、何故か芋づる式に彼の居場所が判明する。この辺本当にご都合主義で正気を疑う。
見どころはカーチェイスかねぇ。
塩谷の株が急上昇する話。


●「チョコレートビースト」
馴染みのなぎさママの店に強盗が入り、ひょんなことからママの大事な四十三万円が行方不明になる。晶は目撃したタトゥーから強盗の足取りを追うのだが……。
彫り師・彫比佐とアレックスの今後が気にかかる。そして、今日のニュースがちょっとタイムリー↓↓


●「真夜中のダーリン」
題名がひどい。
インディゴの吉田吉男が心臓病をおして全国のホストナンバー1を競う『ホスト選手権大会』に挑む。とりあえず予選突破したものの、色物系で特に上滑りテンションの吉田吉男はどこまで実力を発揮できるのか。
そして全国大会当日、事件は起きた。



感想を一言で言うと、
作者、めちゃくちゃ上手くなってる!
まぁ創元推理文庫でこの値段で売る必要は無いと思うが、キャラクター小説として非常に掴みが上手くなっていた。長所である展開の速さも保たれていて◎。
3弾目「ホワイトクロウ」も文庫になったら読もう。


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インディゴの夜 (創元推理文庫)/加藤 実秋
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(※)読み終わって壁に投げたくなる、または即行で古本屋に売り飛ばしたくなるほど酷いこと。