ロシア紅茶 | 猫の島調査報告書

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月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目

今日から作家シリーズに行きます。
「ロシア紅茶の謎」/有栖川有栖/講談社ノベルス、講談社文庫。


ロシア紅茶の謎 (講談社文庫)/有栖川 有栖



¥570
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「動物園の暗号」
猿山で飼育員の死体発見。
彼の手には、動物の名前がたくさん含まれたメモ。これは本当に犯人を示す暗号なのか?
ラスト1行はコミック版より、小説版の方がゾクゾクする。


「屋根裏の散歩者」
江戸川乱歩のあの作品を実地でやっちゃった男が殺された。
火村と有栖は、被害者――屋根裏の散歩者の日記から殺人者を探る。
名探偵の例に漏れず、火村助教授の行動が微妙におかしい(笑)


「赤い稲妻」
嵐の夜、外国人モデルがマンションから転落。事故か自殺かと思いきや、目撃者は、現場でもみ合っていた相手がいたと証言。
ミステリな興趣と言えば、収録作の中で多分これが一番好きだなぁ。
この転じるところがツボだ。


「ルーンの導き」
ルーン文字によるダイイングメッセージの謎。ウルフ先生初登場。
有栖川は小道具使いが上手いと思う。雰囲気で一作品として読めてしまうのだな。しかしてこの作品ミステリとしては星1つ半。


「ロシア紅茶の謎」
作詞家がホームパーティー中に突然死。
死因は古式ゆかしい青酸カリ。
しかし、作詞家の紅茶に毒物を入れる機会は誰にも無かったようで……。
現場再現シーンでスッキリ度は高い。反論を叩き潰していく火村の論理展開に好みが分かれそうだ。


「八角形の罠」
実際に劇場を舞台にして行われたイベント脚本をノベライズ。ゆえに詳細な平面図がついている。
平面図があればご飯3杯いける人間には甘いお菓子みたいな話。