この記事を書いているのは2009年2月6日。
東京は陽が差していますが寒い金曜日です。
2月3日に亡くなられた泡坂妻夫氏の作品のご紹介です。
決して忘れられる作品群ではないですが、定期的に話題に上げていきたいと思います。
天の邪鬼な硲は1年後に記事UP。
今回は、亜愛一郎シリーズ。
いま世界中が暗くなりがちですが、重苦しさを飛ばせる快作&怪作の数々をぜひとも。
(多分1年ぐらいじゃ状況は望むように変ってないよね)
「亜愛一郎の狼狽」、
「亜愛一郎の転倒」、
「亜愛一郎の逃亡」/泡坂妻夫/創元推理文庫。
- 亜愛一郎の狼狽 (創元推理文庫)/泡坂 妻夫
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亜愛一郎の逃亡 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)/泡坂 妻夫
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- いずれも短編集。
主人公・亜愛一郎(ああいいちろう)。
品のあるハンサムです。
おっとりしている見かけに反して慌て癖があり、、長身2枚目のイメージを覆すほどのヘタレ属性、ケンカは苦手だけど勝ってしまう強運の持ち主。
彼がまたよく事件に巻きこまれる。
その度に慌てふためき、そして何故か解決の緒を掴んでしまうお人( ̄▽+ ̄*)
凄惨なはずの現場もコミカルになってしまうおかしなかたなのです。
それぞれの作品は短編の中でも短い方。その中に遊び心が詰まっています。
いつ読んでも楽しくすごせること間違いなし!
また、ただそれだけの小説ではありません。
パティシエが丹精こめて作った煌びやかなお菓子、というような表現をついつい使ってしまいたくなる作品たちなのです。
シリーズを通して、本格の匠の技にやられっぱなしです。
時代小説がお好きなかたには、
亜愛一郎のご先祖様・亜智一郎が主人公のシリーズをオススメいたします。
設定は江戸ですが、亜愛一郎の血筋おそるべし。