東日本大震災後に電力7社が実施した料金値上げが2巡目に入った。
消費増税の逆風を受けている景気を失速させないため、安全性を確認した原発の再稼働を円滑に進める必要がある。
北海道電力が電気料金の値上げを経済産業省に申請した。家庭向けが17%、企業向けは22%で、震災以降に各社が申請した値上げ幅としては最大である。審査を経て秋にも実施されると見られる。
北海道電は昨年9月に値上げしたが、1年足らずで再値上げ申請に追い込まれた。昨年12月から順次、実施するとしていた泊原発3基の再稼働が実現せず、代替する火力発電の燃料費がかさみ、収益が急激に悪化したためだ。
累積赤字で悪化した財務内容を改善するため、日本政策投資銀行から500億円の資本支援を受けたが、先行きは厳しい。<nike スニーカー p>
値上げによる収入の増加で赤字体質を脱却しないと、来年度にも負債が資産を上回る債務超過に転落しかねないという。
借り入れや社債による資金調達が難しくなり、電力安定供給に必要な設備投資が滞る恐れもある。一定の値上げはやむを得まい。
とはいえ、家計や企業の負担を最小限にするため、値上げ幅はできるだけ圧縮する必要がある。
北海道電はこれまで、人件費や資材調達費の削減など年500億円の経営効率化を進めてきた。さらに一段のリストラの余地はないか、検討してもらいたい。
利用者が電気の使い方を工夫すれば負担を抑えられる料金メニューを用意するなど、サービス面の見直しも重要である。
泊原発の再稼働が実現し、収支が改善すれば、値下げの環境が整うだろう。
懸念されるのは、東京電力と関西電力も再値上げに踏み切る可能性が高いことだ。
再値上げされれば、減益が避けられないとする中小企業は8割に達する。電力コスト上昇は、安倍政権の経済政策「アベノミクス」のアキレス
火力発電の燃料調達コストが下がる見通しは立たず、リストラによる電力会社の経費節減も限界に近い。再値上げを防ぐには、原発を再稼働し、発電コストを下げるほかに手立てはあるまい。
九州電力川内原発は再稼働への道筋が見えてきた。原子力規制委員会は他原発の安全審査を遅滞なく進めるべきだ。政府も地元への説明で前面に立つなど、再稼働を後押しすることが求められる。