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1992年6月10日。


いつも通り、彼女の家に行き。
いつも通り、お茶飲みながら、お菓子食べながら。
いつも通り、お話してました。



今日もまぁ、こんな感じで終わるんやろうな~と思ってました。




ちょっとだけ、会話が途絶えて。
口を開いたのは、彼女の方。




「なぁ、私は付き合ってもいいよ」




・・・・・・・え?
今、なんと言いました?


ちょっと、意味がよく分からなかったんですが・・・・・。






「付き合っても良いけど、私、11歳も上やで」






えっと・・・・。
もしかして、付き合っても良いって言ってるんでしょうか?


会話に対して、思考が遅れます。
かーなーり、混乱してます。





ああ、そうか。
付き合っても良いけど、年齢が離れてると言ってるのか。


やっと理解できた。






その後、確かこんな感じの会話が交わされました。



「いや、歳はどうでもいいよ」
「でも、あんたが20歳の時、私はもう30代やで」
「そやけど、僕が70でそっちが81とかになったら、あんまり変わらんやん」
「それはそうやけど・・・」


いや、変わるやろ。
ちゅうか、70と81って・・・・・思い切り結婚前提で話してるし。






どうやって付き合おうか。
どうやって切り出そうか。
散々悩み、散々考えてたけど。

結局、彼女の方から切り出してくれました。





この日は、それだけ。
キスも、もちろんその先もなし。






ただ、いつも通り自転車置き場まで送ってくれる時にね。


手をつないでくれたんですよ。








6月10日は、運命の日。






ちなみに、この丁度2年後。
1994年6月10日。





長男坊が生まれます~♪
彼女の家に通い続ける日々。
家に上がって、お話して。
帰りは、自転車置き場まで送ってくれて。


そういう仲にまではなったけど、そこからの進展が見えてこない。


僕はこの時、決めてたんですよ。
絶対、この恋を実らせようと決めてたんです。



「この子と絶対に付き合う!」って決めたんじゃないですよ。
「この子と絶対に結婚する!」って決めてたんです。


もう、彼女を逃したら、次はないって思ってました。
まだ18歳でしたが、そう思ってました。




後から聞いた話では、彼女の方もその時、僕の事がかなり気になってて。
お付き合いしてもいいな~って思ってたそうです。



ただ、お互いにネックになってたのが・・・・・年齢。





その時、僕は18歳。
で、彼女は29歳。
その差は11歳。





これがね、25歳と36歳とかなら、それ程問題でもなかったんですが。
彼女からしたら、相手は18歳・・・・つい数ヶ月前まで高校生ですから。

そりゃ、悩みますわな。
友人に相談しようと思ってたそうですよ。
予定が合わなくて、実現しなかったそうですが。





僕の方も、年齢で悩んでました。
こんな社会に出たばかりのオコチャマをね。
29歳の大人のお姉さんが相手にしてくれるかな~って。

玉砕覚悟で・・・・・という考えは全くありませんでした。

絶対に結婚するって決めてたから。
失敗は許されないって思ってたから。
何年かかっても、この人と結びつくつもりだったから。
それ以外の選択肢はなかったから。






そして、運命の日となった6月10日・・・・・って、前回と同じ終わり方じゃねぇか。
家には上がりましたが。
別に、何がどうとか言う事もなく。

出されたお菓子を食べて。
出されたお茶を飲んで。
ただただ、世間話をして帰っただけ。


それでも、そのひと時は至福の時間でしたよ。


帰りは、自転車置き場まで見送ってくれました。
自転車乗って、別れを告げて、走り出したけど。
何回も、何回も振り返りました。
何回振り返っても、その場で彼女が手を振り続けてくれてました。





その次の日。
彼女の家に電話。

10分ほど話した時、僅かな沈黙が出来ました。


なんと、その沈黙を破った彼女の言葉が。



「暇やったら・・・・うちに来る?」




これはびっくり。
まさか、彼女の方からお誘い頂けるとは。



もちろん、答えはYES。
きっと、声、弾んでたやろうな~。








その次の日も、電話。
今度は僕のほうから、「今からいくわ」と。









ホテル日航の食事券持って行ったのが、1992年6月6日。
で、7日・8日・9日と通って。







そして、運命の日となった6月10日。
「あれ、どうしたん?」と、彼女。
「いや・・・・ちょっと、今いい?」
「いいよ」



彼女の顔をまともに見られなくて。
ついつい、通路の方をみてしまったので。


彼女はてっきり、他に誰かがいるのかと思ったそうです。



「いや、誰もおれへんよ。僕だけやで」


「えっと・・・何かあるの?」
「親にね、ホテル日航の食事券を貰ったんやけど・・・一緒にどうですか?」
「あぁ、いいですよー」


正直、耳を疑いましたよ。
断られると思ってたので。



でね、何か帰りたくなくて。
ずっと、彼女の胸元を見てたんですよ。
(やらしい意味じゃなく、顔を見れなかったと言う意味です)


そしたら。


「上がっていかれます?」


なんと、家に上げて頂けることになりました。
一人暮らしの女性の家に、独身の男。



いいのか?



僕がよっぽど信用されてたのか。
それとも、彼女が無防備だったのか。
もしくは、その時すでに、僕に気があった?


いや・・・そもそも、そこまで大袈裟に考える事でもなかったのか。
彼女と出会ったのは、1992年の5月。
その時まだ、僕は18歳。
高校を卒業し、社会人になったばかりの頃でした。





一方的に彼女に惚れ込んで。
かと言って、どうしていいのやら分からず。

取っ掛かりも見付けられないまま、悩んでました。






6月。
そこに、救いの手。





母がね、ホテル日航の食事券を2枚くれたんですよ。

「会社でお世話になってる人とでも行っておいで~」って。



こんなチャンス、逃す手はない。
早速その日のうちに、彼女の家へ。





家へ・・・・行ったんですがね。






インターホンを押そうとする手が、ガタガタ震えて。
心臓の脈打つ音が、バクバクと脳みそにまで響き渡って。


何度も何度も、押そうとしたり、引っ込めたり。





彼女は一人暮らしですから。
彼女しか出てこないはずですから。
ここまで躊躇する事もないのにね。

いや、だからこそ躊躇ったのかも。






でも、ここまできて、そのまま帰るわけにもいくまい。





勇気の、決意の人差し指。
ボタンを押して、ベルの音を彼女の家に響かせて。






扉を開けた彼女、不思議そうな顔をしてたなあ。