凄い勢いで鼻水が垂れ流されている昨今、皆さんはどうお過ごしでしょうか。
私は鼻水を垂れ流しております。
右の穴だけといわず、今や左の穴からも、つまり鼻の穴は完全に鼻水によって制圧され独自政権が成立してしまい、従来の秩序は完全に排斥され、我が鼻はもう鼻水中心に活動せざるをえない状況なのです。
一言で説明すると鼻水ジョルノジョバァナ。
数日前に風邪を引いてしまい、熱は下がったのですが鼻水だけが止まらないのです。
昨日くらいから右鼻穴、ここでは仮に甲とします。甲から少量ながらも途切れることなく鼻水が垂れていました。
そして今日、甲から溢れる鼻水量がにわかに増したかと思うと、堰を切ったように左鼻穴、仮に乙とします。
乙からも鼻水がでんでろでろでろまろび出たからさあ大変。
甲からジョバーナ乙からニュルリ。私の鼻に空気を吸い込む余裕はありません。
目はしょぼしょぼするし鼻のかみすぎで肌がヒリヒリするし……
…………これって、風邪じゃなくて花粉症ぽいなあ。
恥ずかしながらワタクシ花粉症さえも人様と合わせられないのか秋に花粉症になるんですよ。杉とか平気なくせにヒノキとか稲とかが駄目なんです。
ええ、そうですとも。薬局に行ってもこの時期、花粉症の薬なんて棚の奥の方に仕舞ってあります。
風邪薬は年中売っているのにマスクが店頭に並ぶのは春と冬だけなのです。
とかくこの世は息苦しい。甲と乙から体液滴らせ、口を開けてはうーあー唸り、PCの前で世の不満を書き綴る私なんぞに社会は見向きもいたしません。
なに花粉症だと時期ハズレに迷惑な! 罵られるのが恐ろしくて病院に行けません。
外を歩けば風邪だ、嫌だわうつされると眉をひそめられるでしょう。
いいえ違います。これは花粉症なのですと声高に主張しても、鼻水テカテカさせた私の言うことなど誰が聞いてくれましょう。唾が飛ぶから黙れと一喝されれば、黙って鼻をかむことしかできません。
結局は目と鼻の周りを赤くして家へ逃げ帰り、閉じこもるしかないのです。
うらめしいうらめしい。皆一緒がうらめしい。仲良しこよしがうらめしい。おてて繋いで皆でゴール、全員一等賞がうらめしい。
生まれが違うと払ってなくとも年金よこせと主張できるのがうらめしい。首吊りさせたくないからとどらえもんのせいにできる集団がうらめしい。皆一緒なら人情道理を蹴り飛ばし、意見を押し通そうとできるのがうらめしい。
私は一人、喉をからせて叫びます。誰か、誰か、私の仲間はいないのか!
喉が裂かれたように痛みます。酸欠か、頭がフラフラしてきました。
……体温計、そういえば今日は使ってませんでした。
熱あるじゃん! 風邪治ってないじゃん! 季節の変わり目に風邪を引く。ああ、何て一般的な響き。よーし今日は奮発してパブロンゴールド買っちゃうぞー!
テンション上がってきたー!
暖かくして寝ます。