この曲の語り部分のテキストはweb上にもまだ存在していないようで、
自力でヒアリングしようと頑張りましたがどうしても一カ所聴き取れず、
最後の手段でヒアリングできた分だけプリントアウトして露語講座に持っていき先生にお願いしましたよ、ええ。
「Судьба(運命)以降が聴き取れないんです、ここなんて言ってるんですか!?」
「ヒアリングしてあげるのはかまわないんだけどこれ何なの!?」
ばったばったと人が死ぬ血みどろホラーオペラのナレーションですよ! 私が愛してやまないロシアンパンクバンドの!
……さすがは先生、一発で聴き取ってくださいましたよ。よかったよかった。
この曲の歌詞だけだといまいち状況が掴みづらいのですが、
「キリストの花嫁」の語り部分で判事はエリーザの育ての親であった司祭に毒を盛られて死にかけており、
「司祭はもう何も言わない」で司祭を殺したトッドは法衣をまとって司祭のコス……や、司祭になりすまし、
臨終の祈祷と称して瀕死の判事に近づいたのです。
判事とトッドのデュエットですが判事は司祭(実際はトッド)に懺悔しています。
「判事の登場」に引き続き、判事役はピロートのイリヤ―・チョールトさんです。
(Пилот、Илья Чёрт)
天の裁き(判事とトッドのデュエット)
Небесный суд (Дуэт Судьи и Тодда)
判事:
この世で俺が恐れるものなど何もなかった
だがあちらが…
俺は怖い
怖い…
トッド:
もしもあちらには何もなかったとしたら?
判事:
悪い冗談だ!
冗談だ…
この世では俺こそが裁きを下す側だった
だがあちらが…
俺は恐ろしい
恐ろしい…
トッド:
無実の罪を着せられた者が現れても
お前は猶予など与えまい!
与えまい…
判事:
この世で俺はあまりにも多くの罪を犯してきた
だがあちらでは…
神が見ている…
見ている…
トッド:
死を迎える覚悟を決めたのか
だが…そうはさせない!
そうはさせない!
判事よ お前の罪を赦そう 天国に行くがいい
天国に…
だがお前の犯した罪は 判事よ お前を
赦しはしない!
赦しはしない!
赦しはしない!
語り手:
今一度剃刀が振りかざされ、そして恐ろしい復讐は終わった。
スウィーニーは抜け殻のようになりながらも家に向かった。
ああ、これで全部だ。すべて終わったんだ。
だが運命は、更に別の道を彼に示したのだった。
理髪店の戸口に慣れ親しんだ法衣を見かけたエリーザは、司祭と思って駆け寄ってきた。
しかし彼女が出くわしたのは、血にまみれた腕と常軌を逸した目つきの見知らぬ男だった。
- ベッティー?
娘は死んだ母親の生き写しであり、彼女もまたエリザベート、すなわちベッティーという名前だったのだ。
辛苦のあまり正気を失っていたトッドは、実の娘を死んだ妻と取り間違えた。
- 何故お前が生きている?
俺の心の中では生きていた。
だが実際には死んでしまっていたんだろう?
俺はお前の死のために復讐をし、すべてを憎み、血の川を流した。
何もかも無駄だったのか?
いや、お前が生きているはずがない…
СУДЬЯ:
Я в этой жизни не боялся ничего,
Но там...
Мне жутко.
Жутко...
ТОДД:
А если вдруг там просто нету ничего?
СУДЬЯ:
Плохая шутка!
Шутка...
Я в этой жизни сам вершил и правил суд,
Но там...
Мне страшно.
Страшно...
ТОДД:
Когда невинно осужденные придут...
Ты срок не дашь им!
Не дашь им...
СУДЬЯ:
Я в этой жизни очень много нагрешил,
Но там...
Бог видит...
Видит...
ТОДД:
И вот теперь на небеса попасть решил?
Ну, нет... не выйдет!
Не выйдет!
Я б отпустил грехи тебе, судья, и топай к раю,
К раю...
Да только вот грехи твои, Судья, тебя
Не отпускают!
Не отпускают!
Не отпускают!
РАССКАЗЧИК:
Еще один взмах лезвия, и страшная месть свершена.
Опустошенно возврашается Суини домой.
Ох, теперь все, все кончно.
Но судьба распорядилась иначе.
Увидев в дверях цирюльни знакомую сутану, Элиза бросается за отцом.
Она талкивается на незнакомца со кровавленными руками и безумным взглядом.
Бетти.
Девушка как две капли воды похоже на свою мать и зовут ее также Элизабет - Бетти.
По мучивших рассудком Тодд принимает дочь за свою жену.
Почему ты жива? Ты жива в моем сердце, но мертва в этом мире.
Я мстил за твою смерть, я ненавидел всех, я проливал реки кровь.
И все зря?
Нет, ты не должна быть живой...
いやな予感しかしない最後の語り。
トッドが判事に「お前の罪を赦そう」と言ったのはあくまでも司祭を演じての科白なのか、
トッドはまだ気付いていないものの、
二度殺されるも同然の判事に何がしかの憐れみを抱いたからなのか。
露版スウィーニー・トッドも残すところあと3曲なのですが、
実質2曲なので次回は2曲まとめていきます……。
おまけ。判事役のイリヤーさんがゲスト出演したライブ映像。
MCでガルショークがけたけた笑ってるのは、
判事(судья:スヂヤー)と判事役のイリヤー(Илья)の音がよく似ているからです。
「この歌では瀕死の判事(スヂヤー)が……」
「いやいや、俺(イリヤー)全然死にかけてないから!」ってな感じで。
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