ブラチーノの冒険 2/11 その三 | Эта музыка будет вечной - この歌は永遠に続く

Эта музыка будет вечной - この歌は永遠に続く

大好きなロシアのロックを毎日せっせと訳しています。リクエストも受け付けますので歌詞を知りたいロシア語曲がありましたらお気軽に!

iPhoneユーザーさんいらっしゃいます?
Деткие песни(子供の歌)ってロシア語アプリおすすめです!
ロシアの古いアニメや児童向け映画の歌が無料でたくさん聴けますよー。
ピェローくんソロがはしょられたのは残念だがブラチーノからも数曲。
ブラチーノのサントラはロシアでは定番の有名曲ぞろいだそうです。
なのにどうして日本では無名なんでしょうね……せめてDVD化しようよ。

ピェローくんソロの素敵なカバー見つけたよー! 



別窓表示は→こちら

ピェローくんの格好で踊ってるのはНепоседыという児童音楽アンサンブル?の子で、
歌手はтамара Гвердцители(タマーラ・グヴェルツィチェーリ)さん。
このカバーで初めて知ったけど大御所っぽい?


前回の2/11その二にちょっと訂正。
パパ・カルロと抱き合いながらブラチーノが言う最後の科白は、
「コオロギ、ねえコオロギ。決めたよ。明日から僕は人間になるんだ。」でした。

では続きを。6:46からです。



別窓表示は→こちら

「ブラチーノは読み書きの本を売って人形劇場のチケットを買います」

パパ・カルロに見送られて学校に向かうブラチーノ。
原作だとパパ・カルロの住む部屋は「階段の下」でしたが、
絵面の関係か階段の上に変更されています。

猫のバジリオと狐のアリーサが早速登場、物乞いしています。
photo:01

ちなみにロシア語で狐はлиса(リーサ)です。だから名前がАлиса(アリーサ)。
人形以外はおっさんばかりのこの映画では貴重な美女要員です。

学校に行くはずが人形劇場に行ってしまう展開はピノッキオオリジナルと同じ。
映画では華々しいパレードのシーンも加わります。
1939年のプトゥシコ版も豪華でした。

人形劇場の座長で人形博士のカラバス・バラバス登場。
photo:02


劇にみなさんを招待しましょう
見どころが盛りだくさん
私の愛しい人形たち
実の息子や娘のよう

みなさんに劇をお見せしましょう
ああ なんて素晴らしく
ええ とても楽しくて
おお 実に素敵です

(人形達)
万歳 勇ましい我らがカラバス
その髭の下は居心地がいい
決して僕らを苦しませない
僕らの優しい先生

老いも若きもお聞きなさい
私によくしてほしければ
あなたの金(きん)を寄越しなさい
それと銀もお忘れなく

みなさんに劇をお見せしましょう
ああ なんて素晴らしく
ええ とても楽しくて
おお 実に素敵です

(人形達)
万歳 勇ましい我らがカラバス
その髭の下は居心地がいい
決して僕らを苦しませない
僕らの優しい先生


Я на спектакль вас приглашаю
Там будет множество затей
Я этих кукол обожаю
Как будто собственных детей

Мы вам покажем представленье
Ах это просто загляденье
Эх это просто наслажденье
Ух это просто объеденье

Да здравствует наш Карабас удалой
Уютно нам жить под его бородой
И он никакой не мучитель
А просто наш добрый учитель

Эй старики и молодые
За то что я творю добро
Гоните ваши золотые
И не забудьте серебро

Мы вам покажем представленье
Ах это просто загляденье
Эх это просто наслажденье
Ух это просто объеденье

Да здравствует наш Карабас удалой
Уютно нам жить под его бородой
И он никакой не мучитель
А просто наш добрый учитель

こんな歌詞を歌わせながら、
カラバス・バラバスは人形達を紐でつなぎ、
檻を思わせる荷台の人形達はみな陰気な顔で操られているというこの演出!
photo:03


パレードの車にはピェローくん(ピエロをあえて露語風に)と、
青い髪の少女マリヴィーナと忠犬アルテモン(黒服の少年)も乗っています。
photo:04


人形ではないのでつながれていなかった犬のアルテモンが、
こっそりとマリヴィーナの紐をハサミで切ると、
息を吹き返したかのようにマリヴィーナは顔を上げ、
興味津々で見守っていたブラチーノに「黙ってて!」と指で示す。可愛い。
ウインクを返すブラチーノ。可愛い。

学校から始業の鐘が鳴り響くが、
「見に行っちゃいけないものなの?
 ちょっと覗いてから学校に行こう。
 学校はどこにも行かないさ。」と、
ブラチーノは自分に言い聞かせて見せ物小屋に向かう。

「急いで! 急いで! カウンターでチケットを買ってください!」

カウンターにて。
「一番前の席のチケットをください!」
「4ソリダよ。」
「4ソリダ……どこからその4ソリダを手に入れたらいいんですか? 教えてください!」
「どこからだって? 分厚い財布からよ、賢い子!」

カウンターのおばさんにからかわれても諦めないブラチーノ、
こっそり潜り込もうとするけど見つかってつまみ出されます。
今度は分厚い財布を腰に下げた男の子に、
「4ソリダちょうだい! 財布を家に忘れちゃったんだ。」
「馬鹿を探せよ。」
「じゃあ僕の上着と交換して! 悪くないでしょ?」
「紙の上着が4ソリダだ? 馬鹿を探せよ。」
「ならこの素敵な帽子でどう?」
「そんな帽子じゃおたまじゃくしを捕まえるのがやっとだろ、馬鹿を探せよ。」

とうとうブラチーノは読み書きの本を広げて見せます。

「何だそれ?」
「たったの4ソリダだよ!」

貴様、パパ・カルロが上着を売ってまで買ってくれたのにそんないい笑顔で……。
photo:05



2/11はここまで。
次回、「喜劇の途中でブラチーノはステージに乱入します。」