「アリスの歌」 | Эта музыка будет вечной - この歌は永遠に続く

Эта музыка будет вечной - この歌は永遠に続く

大好きなロシアのロックを毎日せっせと訳しています。リクエストも受け付けますので歌詞を知りたいロシア語曲がありましたらお気軽に!

ロシア語で不思議の国のアリスは「Алиса в стране чудес」、アリスではなくアリーサとなります。
単に私がロシア大好きっ子だからそう思うのかも知れないが、アリスはプトゥシコ監督に撮っていただきたかったな・・・・・・。

アリスブームに便乗してロシアのアリスをご紹介。1976年に録音された素晴らしき音楽劇がありまして、個人的にはこれこそがアリスの最高峰だと思っています。
「クララさんの声あってのチェブだよねー。」とある時クラスメイトの男子ジーマ君に言ったら、「こんなんあるけど聴いてみる?」つってダビングしてくれた。
科白は他の人だがアリスの歌声がチェブラーシカのクララさんなのですよ。多才な方でネズミとネムリネズミと豚の声も担当。
チェブ声のアリスというだけでものたうつほどにユーリャさんまっしぐらだってのに、なんとすべての科白と歌詞を書いたのがヴラジーミル・ヴィソーツキーさんで。
いやロシア人本気出しすぎだろ! 子供向けって次元じゃない!

私ごときがぐだぐだ語るよりも実際に聴いてみるのが一番でしょう。
「アリスの歌」どうぞ! 投稿者の粋なはからいでこれまた素敵な動画つき。


Песня Алисы(アリスの歌)


何故だかつまらないわ ただ気怠くて
そわそわとこんなことを考えてる 
誰かどこかに私を招いて
何かしら見せてくれないかしら

でも何が正しいのかわからない
ひっきりなしに命令されて
「読みなさい!」 着席そして読書
「遊びなさい!」 私は猫と戯れ
何をしたって退屈なのよ!
あなた私をさらって!

したいことがあるの 心から望んでる
いつの日か どうにかして ここを出て
よそに行くのよ 上も下も
内も外も何もかもが違うところへ!

でも何が正しいのかわからない
ひっきりなしに命令されて
「読みなさい!」 私は猫と戯れ
「遊びなさい!」 着席そして読書
何をしたって退屈なのよ!
あなた私をさらって!

家中大騒ぎになればいい
罰を受けてもかまわない
目を閉じて 三つ数えて
何が起こるの どうなるの 落ち着かない!

でも何が正しいのかわからない
真昼の灼熱に掻き乱されて
読みなさい? 着席そして遊戯
遊びなさい? 私は猫と読書
退屈するのが怖いだけよ!
あなた私をさらって!


Я страшно скучаю, я просто без сил.
И мысли приходят - маня, беспокоя,-
Чтоб кто-то куда-то меня пригласил
И там я увидела что-то такое!..

Но что именно - право, не знаю.
Все советуют наперебой:
"Почитай",- я сажусь и читаю,
"Поиграй",- ну, я с кошкой играю,-
Все равно я ужасно скучаю!
Сэр! Возьмите Алису с собой!

Мне так бы хотелось, хотелось бы мне
Когда-нибудь, как-нибудь выйти из дому -
И вдруг оказаться вверху, в глубине,
Внутри и снаружи,- где все по-другому!..

Но что именно - право, не знаю.
Все советуют наперебой:
"Почитай",- я сажусь и читаю,
"Поиграй",- ну, я с кошкой играю,-
Все равно я ужасно скучаю!
Сэр! Возьмите Алису с собой!

Пусть дома поднимется переполох,
И пусть наказанье грозит - я согласна,-
Глаза закрываю, считаю до трех...
Что будет, что будет! Волнуюсь ужасно!

Но что именно - право, не знаю.
Все смешалось в полуденный зной:
Почитать? - Я сажусь и играю,
Поиграть? - Ну, я с кошкой читаю,-
Все равно я скучать ужасаю!
Сэр! Возьмите Алису с собой!


ほんとにこれチェブラーシカと同じ人が歌っているのか・・・・・・? 何度聴いても耳を疑う。

悲しいかなヒアリングが苦手なもので科白はあまり聞き取れないのだが、元々アリス好きだから原作と照らし合わせればだいたいの内容はわかります。
しかし何故原作では出番の少ないドードーが初っ端から登場しほとんど全編に渡ってアリスと行動を共にしているのか。
何回かに分けて挿入される「キャロルの歌」の歌詞を読んでようやく合点が行った。
この音楽劇におけるドードーはルイス・キャロルの化身という設定なのです。
とりあえず歌詞の一部を日本語にしてみると。

「魔法の国で私は鳥になる
その鳥はドードー 子供らが私につけたあだ名

私のアリスも気付くまい
鳥の体に私は潜む」

――怖いよ!


お恥ずかしい話、ロシア語学習者のくせして私はヴィソーツキーさんのこと名前しか知らなくて、このアリスが人生初の出会いだったため、ドードーに身をやつしたルイス・キャロルが不思議の国までひたすらにアリスを付け狙・・・・・・や、見守り続けるという実に秀逸だがそら恐ろしくもある翻案かましただけでは飽き足らず、アリスには「私をさらって!」と切なく歌い上げさせて、あげく自分も出演しちゃってオウムの歌を超ノリノリで歌ってくれた何つーかすごい人、という、ファンが聞いたら怒髪天を衝きそうなイメージで定着してしまった。まあ無理もあるまい。

さらにこんなん見つけた。
ヴィソーツキーさん自ら歌う不思議の国のアリスソング集。



4分8秒から6分42秒までが「アリスの歌」なんだが同じ曲に聴こえません。
男性がこの声でアリスを歌ってくれるとはなー。すごい人だ。