バクラム軍によるライム制圧から4週間・・・。
古都ライムを占拠したバクラム軍はそのままアルモリカ城へ進軍すると誰もが考えたが、
予想に反して、一向に動く気配を見せなかった。
暗黒騎士団もフィダック城を離れようとせず、戦線を拡大する意志があるのかないのか、
皆、その真意を測りかねていた・・・。
古都ライムを占拠したバクラム軍はそのままアルモリカ城へ進軍すると誰もが考えたが、
予想に反して、一向に動く気配を見せなかった。
暗黒騎士団もフィダック城を離れようとせず、戦線を拡大する意志があるのかないのか、
皆、その真意を測りかねていた・・・。
業を煮やしたバルバトス枢機卿はアルモリカ城攻略のため大軍を率いて出陣した。
物量作戦を用いることで、被害を微少にとどめ
バクラムに付け入る隙を与えないことが狙いである。
また、ガルガスタンの本拠地であるコリタニ地方へは
中央を走るバーナム山脈が壁となるため、
アルモリカ城を通過しなければ侵入は不可能である。
枢機卿は、この地形的優位からコリタニ城の全戦力を
アルモリカ城へ向けても大丈夫と踏んだのである。

ガルガスタン軍がスウォンジーの森を越えた頃、デニムの元へ、その知らせが届いた・・・。
物量作戦を用いることで、被害を微少にとどめ
バクラムに付け入る隙を与えないことが狙いである。
また、ガルガスタンの本拠地であるコリタニ地方へは
中央を走るバーナム山脈が壁となるため、
アルモリカ城を通過しなければ侵入は不可能である。
枢機卿は、この地形的優位からコリタニ城の全戦力を
アルモリカ城へ向けても大丈夫と踏んだのである。

ガルガスタン軍がスウォンジーの森を越えた頃、デニムの元へ、その知らせが届いた・・・。

Chapter-3 欺き欺かれて

暗黒騎士団が駐留するフィダック城の一室にて

暗黒騎士バールゼフォン
「いい加減にしろ、バルバスッ。勝手に動いたのは事実ではないか。
どのような理由があったにしろ、団長の命令なしに行動することは禁じられていたはずだ。
しかも、再三にわたり帰還命令を無視するとはなにごとぞッ!
今日まで出頭せんとは、まったく・・・。」
暗黒騎士マルティム
「まったくだぜ。意固地になりやがって。 反省しろよ、反省を。」
「まったくだぜ。意固地になりやがって。 反省しろよ、反省を。」

暗黒騎士バールゼフォン
「おまえもだ、マルティム。 軽口をつつしめッ、この調子者め。」
暗黒騎士バルバス
「・・・しかたなかったのだ。司祭殿の願いとあれば断ることもできまいよ。」
「・・・しかたなかったのだ。司祭殿の願いとあれば断ることもできまいよ。」

暗黒騎士バールゼフォン
「ウソをつくな! 司祭殿が我らの主ではないのだぞ。
貴公は、ゼノビアの聖騎士がライムにいることを知り、戦いたくなったのだ。 そうであろう?」
暗黒騎士バルバス
「よいではないか!
ウォルスタとガルガスタンはこのまま戦いを続け共倒れになるだろう。
こちらの思惑どおりに進んでいるのだ。 そう、うるさく申すな。バールゼフォンよ。」
「よいではないか!
ウォルスタとガルガスタンはこのまま戦いを続け共倒れになるだろう。
こちらの思惑どおりに進んでいるのだ。 そう、うるさく申すな。バールゼフォンよ。」

その時、団長のランスロット・タルタロスが帰還する
暗黒騎士ランスロット
「もうよい、バールゼフォン。 すんでしまったことだ。」
「もうよい、バールゼフォン。 すんでしまったことだ。」
暗黒騎士バールゼフォン
「お帰りなさいませ。 ・・・おお、オズマらもいっしょか。」
「お帰りなさいませ。 ・・・おお、オズマらもいっしょか。」

暗黒騎士ランスロット
「枢機卿の動きはどうだ?」
暗黒騎士バールゼフォン
「スウォンジーの森に全兵力を集結させているとの報告がありました。」
「スウォンジーの森に全兵力を集結させているとの報告がありました。」
暗黒騎士ランスロット
「ふむ。 公爵のいなくなったアルモリカへ決戦を挑むか・・・。
よし、ヴォラックの元へ使いを出せ。 司祭殿に勝手な行動をとらせぬよう監視を強めろと伝えよ。」
「ふむ。 公爵のいなくなったアルモリカへ決戦を挑むか・・・。
よし、ヴォラックの元へ使いを出せ。 司祭殿に勝手な行動をとらせぬよう監視を強めろと伝えよ。」
暗黒騎士バールゼフォン
「承知いたしました。」
「承知いたしました。」
暗黒騎士ランスロット
「バルバス、おまえにはハイムへ行ってもらおう。」
「バルバス、おまえにはハイムへ行ってもらおう。」

暗黒騎士バルバス
「・・・前線を離れろと? ハイムなんぞに行けと言うのか!」
暗黒騎士ランスロット
「カリカリするな。 ・・・べつに司祭殿のお守りをしてもらうわけではない。
ハイム城に監禁していたプランシーがヴァレリア解放戦線の手によって連れ出されてしまったのだ。」
「カリカリするな。 ・・・べつに司祭殿のお守りをしてもらうわけではない。
ハイム城に監禁していたプランシーがヴァレリア解放戦線の手によって連れ出されてしまったのだ。」
暗黒騎士バールゼフォン
「なんですと!?」
「なんですと!?」
暗黒騎士ランスロット
「我らの任務がゲリラどもにばれるやもしれんな・・・。」
「・・・マナフロアの行方はわからず、そしてその手がかりを知る神父もまた行方不明となってしまった。
バルバス、貴公の任務は重大だ。 プランシーをなんとしてでも取り戻せッ、よいな。」
「我らの任務がゲリラどもにばれるやもしれんな・・・。」
「・・・マナフロアの行方はわからず、そしてその手がかりを知る神父もまた行方不明となってしまった。
バルバス、貴公の任務は重大だ。 プランシーをなんとしてでも取り戻せッ、よいな。」
暗黒騎士バルバス
「・・・ああ。」
「・・・ああ。」
暗黒騎士ランスロット
「貴公ら姉弟には、ヴァレリア解放戦線を任す。 これ以上、野放しにはできん。」
「貴公ら姉弟には、ヴァレリア解放戦線を任す。 これ以上、野放しにはできん。」

暗黒騎士オズマ
「ハッ。グラシャス家の名誉にかけて、必ずや任務を完遂いたしましょう。」

暗黒騎士オズ
「所詮、やつらなど烏号の衆。 我ら姉弟におまかせを。」
暗黒騎士ランスロット
「アンドラスには引き続き、マナフロアの捜索を命じている。
貴公はマルティムと共にウォルスタとガルガスタンの動きを監視してくれ。頼むぞ。」
「アンドラスには引き続き、マナフロアの捜索を命じている。
貴公はマルティムと共にウォルスタとガルガスタンの動きを監視してくれ。頼むぞ。」
暗黒騎士バールゼフォン
「仰せのままに。」
「仰せのままに。」

アルモリカ城のデニムは

カチュア
「待って、デニム。」
デニム
「なんだい、姉さん?」
「なんだい、姉さん?」
カチュア
「あなた本気なの? ブリガニア平原を通り抜けるなんて無茶よ!」
「あなた本気なの? ブリガニア平原を通り抜けるなんて無茶よ!」
デニム
「また、その話かい? もう作戦は始まったんだ、姉さん。
僕らが動かなければスウォンジーに向かったヴァイスが危ないんだ。」
「また、その話かい? もう作戦は始まったんだ、姉さん。
僕らが動かなければスウォンジーに向かったヴァイスが危ないんだ。」

時は遡って作戦会議にて
カチュア
『あなたたち本気なの? やつらは、我々の倍はいるのよ!』
『あなたたち本気なの? やつらは、我々の倍はいるのよ!』
元ネオ・ウォルスタ解放同盟のペイトン
『では、どうしろと言うのだ! このまま黙って待ってるつもりか?』
『では、どうしろと言うのだ! このまま黙って待ってるつもりか?』
元ネオ・ウォルスタ解放同盟のベイレヴラ
『やめておけ、ペイトン。 解放軍の連中はおじけづいているんだ。』
『やめておけ、ペイトン。 解放軍の連中はおじけづいているんだ。』
騎士ペイトン
『なるほど。公爵のいない解放軍はただの腑抜けの集まりだからな。
わっはっはっはっは。』
『なるほど。公爵のいない解放軍はただの腑抜けの集まりだからな。
わっはっはっはっは。』
ヴァイス
『やめないか、二人とも。仲間同士で争ってどうする?
それに、解放軍の連中はもういない。解放同盟もそうだ。
今は皆が神龍騎士団の一員なんだぞ。』
『やめないか、二人とも。仲間同士で争ってどうする?
それに、解放軍の連中はもういない。解放同盟もそうだ。
今は皆が神龍騎士団の一員なんだぞ。』
元ネオ・ウォルスタ解放同盟のアプサラ
『そうよ、ヴァイスの言うとおりだわ。今はそんな場合じゃないのよ。』
『そうよ、ヴァイスの言うとおりだわ。今はそんな場合じゃないのよ。』
ヴァイス
『スウォンジーに集結している敵はガルガスタン軍のほぼ全てなんだ。
斥候からの情報だと、本拠としているコリタニ城の兵すらスウォンジーにまわしているらしい。
今なら枢機卿を直接狙うことができる。いや、我々が生き残るには直接、ヤツを叩くしかない。』
『スウォンジーに集結している敵はガルガスタン軍のほぼ全てなんだ。
斥候からの情報だと、本拠としているコリタニ城の兵すらスウォンジーにまわしているらしい。
今なら枢機卿を直接狙うことができる。いや、我々が生き残るには直接、ヤツを叩くしかない。』
デニム
『しかし、コリタニ城へ進む道がない。』
『しかし、コリタニ城へ進む道がない。』
ヴァイス
『やつらに気取られず、コリタニ城を攻める方法はただひとつ・・・。
コリタニ城の背後、ブリガニア平原から進軍するしかない。』
『やつらに気取られず、コリタニ城を攻める方法はただひとつ・・・。
コリタニ城の背後、ブリガニア平原から進軍するしかない。』
カチュア
『それは無理よ!
ブリガニア平原は一年中雪と氷で覆われている極寒の地よ。そこを進むなんてムチャクチャだわ。』
『それは無理よ!
ブリガニア平原は一年中雪と氷で覆われている極寒の地よ。そこを進むなんてムチャクチャだわ。』
ヴァイス
『しかし、それしか方法はないんだ。
枢機卿だって、よもやブリガニアから攻められるとは思っていないだろう。
それに、あそこには放逐されたブリガンテス城がある。中継基地とするにはもってこいだろう。』
『しかし、それしか方法はないんだ。
枢機卿だって、よもやブリガニアから攻められるとは思っていないだろう。
それに、あそこには放逐されたブリガンテス城がある。中継基地とするにはもってこいだろう。』
デニム
『なんとかなりそうだな・・・。』
『なんとかなりそうだな・・・。』

ヴァイス
『大丈夫さ、デニム。おまえならできる。』
騎士ペイトン
『やってもらわねば困る! 我々がオトリになるのだからな!!』
『やってもらわねば困る! 我々がオトリになるのだからな!!』
ペイレヴラ神父
『英雄と呼ばれたデニム殿が腰抜けでないことを神に祈ろうか。
わっはっはっは。』
『英雄と呼ばれたデニム殿が腰抜けでないことを神に祈ろうか。
わっはっはっは。』
デニム
「今さら逃げ出すことなんてできるわけないじゃないか!」
「今さら逃げ出すことなんてできるわけないじゃないか!」


カチュア
「・・・私を置き去りにする気ね。」
デニム
「何言ってるんだ。 勝手なことばかり言うのはやめてよッ!
・・・ゴリアテに戻りたいなら戻ればいいさ。 勝手にすればいいだろッ!」
「何言ってるんだ。 勝手なことばかり言うのはやめてよッ!
・・・ゴリアテに戻りたいなら戻ればいいさ。 勝手にすればいいだろッ!」
カチュア
「・・・ひとりぼっちになるのはイヤなのよ。」
「・・・ひとりぼっちになるのはイヤなのよ。」
デニム
「父さんの仇をとるんじゃなかったの?そのために戦ってきたんだろ?」
「父さんの仇をとるんじゃなかったの?そのために戦ってきたんだろ?」
カチュア
「・・・本当の親でもない人の仇なんてどうでもいいわ。」
「・・・本当の親でもない人の仇なんてどうでもいいわ。」
カチュアの口から驚きの事実が告げられる
デニム
「え???」
デニム
「え???」
カチュア
「あの人は私たちの本当の親じゃないの。私たちは捨て子なのよ・・・。」
「あの人は私たちの本当の親じゃないの。私たちは捨て子なのよ・・・。」
デニム
「そ、そんな・・・、ウソだッ! 父さんが本当の父さんじゃないなんて!」
「そ、そんな・・・、ウソだッ! 父さんが本当の父さんじゃないなんて!」
カチュア
「ウソじゃないわ。以前、話しているのを聞いてしまったのよ。
私たちに肉親はいないのよ! この世の中で、血のつながった・・・家族と呼べるのはあなただけ!」
「ウソじゃないわ。以前、話しているのを聞いてしまったのよ。
私たちに肉親はいないのよ! この世の中で、血のつながった・・・家族と呼べるのはあなただけ!」
デニム
「どうしてッ? そんな話を今頃になって、どうして僕にッ!?」
「どうしてッ? そんな話を今頃になって、どうして僕にッ!?」
カチュア
「・・・あなたが離れていくからよ。」
「・・・あなたが離れていくからよ。」
デニム
「離れていく? 僕はいつも姉さんの側にいるじゃないか! これからだって!」
「離れていく? 僕はいつも姉さんの側にいるじゃないか! これからだって!」
カチュア
「ウソよッ! あなたは私より戦いを選んだわッ!
自分の理想を実現させるためならあなたは私を見捨てることができる、私のことを忘れることができる・・・!」
「ウソよッ! あなたは私より戦いを選んだわッ!
自分の理想を実現させるためならあなたは私を見捨てることができる、私のことを忘れることができる・・・!」

デニム
「ね、姉さん…・・・。」
カチュア
「たった二人きりの姉弟なのにッ!!」
「たった二人きりの姉弟なのにッ!!」
デニム
「姉さんッ!」
「姉さんッ!」

デニムは走り去る姉を追いかけることができなかった