私の恋日記                   中三の春。桜はみんな上気したように淡いピンクに彩られて咲き誇っていたっけ…そんな春の季節に私はバイトを始めた。朝たった二時間だけど新聞を配ることでわずかながらのお小遣いを得ようと思って。私のお小遣いはもう貰えることは無いんだと自覚していたから。 そんなバイト先で知り合ったのが浩さんだった。大学に入ったばかりの、一回生。住み込みで働いて代わりに学費等を援助してもらえる奨学金生だ。だけど 働きながら大学に通うのはかなり体にも精神的にもきついことだったと思う。                                               出会って私は一目惚れしてしまったけど それは恋なんだって自覚すら出来ないくらい ただ好意をもってるくらいのお子ちゃまな気持ちだったのかもしれない                        浩さんはやっぱし中学生なんて相手しなかった。出来なかったのかな。後で「すごく 好きだったらしいよ」ってバイ
ト先の人から聞くまで私は一方通行な片思いなんだとずっと思っていたんだ。                            毎日、毎日会えることだけを楽しみにバイトに通ってた。顔を見れたら私は幸せだったし 話が出来たら幸せだった。ずっとそんな日が続くんだったら…良かったのにね。                                   浩さんは秋の始めのある日、実家に…京都に、帰ってしまった。信じられなかった。目の前から好きな人がいなくなる…初めて 胸がズキズキして 勝手に涙が流れてきた。たくさんの思い出が、言葉が手の中から滑って落ちていくみたいだった。「ポニーテールが好きだよ」って言われてから必死にポニーテールに結んでいたんだよ。けど、さよならはあっけなくて、私は振られるわけでも何もなく… 桜の花びらみたいに淡くてきらきらした初恋は  こうして あっさりと終わってしまった。今思えば ちゃんと好きって言えば良かったね…けど 会えて、いろんな気持ちをくれてありがとう。今はどこ
かで幸せに暮らしてるよね…?